「雉」北陸地区のブログ

「雉」句会の活動を公開しています

雉金沢句会2019.4.14

於:金沢彦三公民館 2F

 

佐瀬 元子 選

◎鳥帰る水平線の夕日かな      福江 ちえり

 花曇り手を借りてのる乗用車    青木 和枝

 引潮に傾ぐ小舟や海雲(もづく)採り  豊田 高子

 自転車に残る校章春の草      豊田 高子

 潮風にかたち変へつつ小鳥引く   福江 ちえり

 

海野 正男 選

◎鶯や人参刻む手の弾み       佐瀬 元子

 おぼろ夜や万葉集を繙ける     本多 静枝

 ランドセル下ろしげんげ田駆け込める 度山 紀子

 窓に梅写経の一字一字濃く     辻江 恵智子

 木の芽和へ馳走と祖母のおちよぼ口  宮崎 惠美

 

次回、5月5日(日)午後1時~4時

於:金沢彦三公民館 2F

投句5句 互選5句

どなたでもご出席いただけます。

初心者の方、歓迎いたします。

当日、会場へお越しくださいませ。

尚、見学の際、その旨お知らせ戴けましたら幸いです。

皆様のお越しをお待ちしております。

俳誌「雉」4月号から(2019)

主宰俳句

    初 諸 子   田島 和生 

富士の嶺は末広がりに春立てり 

磨り減つて軍鶏の蹴爪や春寒し

春昼の軍鶏が水呑む胸ぬらし

うららかや雄しやもの雌小突きゐし

しゃもの子の走りやまざる日永かな

白梅の枝弓なりに兜太の忌

浮草の萌ゆれば集ふ薄みどり

割箸へまなこ見開き初諸子

 

     紅頬集 秀句佳句   田島 和生 主宰

 

白壁に大根の影や大根干す   福江 真里子

 白い蔵の壁だろうか。大根の影がくっきり映っている。その影は干し大根の影で、「大根」(だいこ)のリフレーンで強調している点が面白い。〈着ぶくれて境内に立つ達磨売〉も「着ぶくれて」で、売り手も達磨そっくりに思われ、傑作である。

 

以上、俳誌「雉」4月号より抜粋いたしました。

 

 

 

富山高志句会 2019.3.24

於:富山県教育記念会館5F

兼題「木の芽」(関するもの含む)

 

小林 亮文 選

◎杮葺き掴む鴉や木の芽雨     福江 ちえり

 春落葉枯山水の石に乗り     福江 ちえり

 木の芽風受けて嚏の続きをり   大上 章子

 洞目立つ桜古木の芽吹きたり   佐瀬 元子

 閼伽桶に供華の一ひら彼岸明け  本多 静枝

 囀りに目覚めの窓の一樹かな   山岸 昭子

 煮え端の飯の香の立つ宗易忌   海野 正男

 

佐瀬 元子 選

◎木の芽晴古りし球場壁の傷    大上 章子

 縁側に日差しやはらか雛納    藤井 薫

 帰る鴨雲間に消えて海昏し    小林 亮文

 遠白山芽吹きの雨にけぶりをり  本多 静枝

 木の芽風紅いベストの翁かな   小林 れい子

 髪押さへ御堂に集ふ春嵐     度山 紀子

 時告ぐる鐘の響きや木の芽晴   福江 真里子

 

次回、4月28日(日)午後1時~5時

於:富山県教育記念会館5F

兼題「若草」

3月10日(日)雉金沢句会 2019

於:金沢彦三公民館2F

田島和生「雉」主宰をお招きして開催されました。

 

田島 和生 主宰俳句

   嬰ねむりその母ねむりうららけし 

   白山はしろがね光り雉歩む

   山笑ふあらはに鰐の乱杭歯

 

youtu.be

 

田島 和生 主宰 選

〈特選〉

   水底の日の斑を散らす鮠の影  辻江 恵智子

   沈香の燻る仏間や春障子    木谷 美奈子

   春灯のまたたき増ゆる散居村  福江 ちえり

   荷下ろしの埠頭を往き来初燕  豊田 高子

   慟哭の涙いくばく涅槃絵図   海野 正男

〈並選〉

春立てり赤いヒールのバスガイド    小林 れい子

藁しべを手に手に持ちて田螺釣る    小林 亮文

牛小屋は赤屋根ばかり春霞       福江 ちえり

住み替へて汁椀を買ふ春の風      青木 和枝

梅の花びら風に乗りゆけり      佐瀬 元子

海に向く防人の碑や霾ぐもり      後藤 桂子

涅槃西風魞を見廻る小舟かな      豊田 高子

潜りたる千本鳥居冴返る        海野 正男

春の浜鳶の狙ふこぼれ雑魚       豊田 高子

合格を孫のスキップ真似にけり     中山 ちえ

一瞬に尖塔よぎる初燕         青木 和枝

立山の真白に光り鳥帰る        山岸 昭子

睦み合ふ小鳥を愛でて青き踏む     生田 章子

雛かざる上がり框に男下駄       辻江 恵智子

荒鋤の土の湯気立ち春浅し       後藤 桂子

獅子乙女北斗牛飼朧かな        海野 正男

雪垣を解けば鯉寄る口まろし      山岸 昭子

たんぽぽの絮吹き競ひ下校の子     度山 紀子

春塵や地蔵の袈裟の真新し       小林 亮文

柾角(まさかく)を滑る鉋や山笑ふ     田崎 宏

置き薬減ることもなし三月来      本多 静枝

海空を白き鳥舞ふ春夕焼        山岸 昭子

夕東風や小股でかける割烹着      田崎 宏

木の芽風ヨットの艇庫開きたる     海野 正男

病室に射し込む春日はよ癒えよ     辻江 恵智子

公魚漁舟より大き一枚帆        海野 正男

お社の幟を立てる梅日和        山岸 昭子

一二三点滴数へ春眠す         度山 紀子

卵かけご飯かしやかしや木の芽晴    度山 紀子

貝殻を使ひすする子蜆汁        木谷 美奈子

山の牧弓張浮かび冴返る        福江 ちえり

春の日に黒目きらりと鴉かな      佐瀬 元子

 

次回、4月14日(日)午後1時~4時

於:金沢彦三公民館2F  

投句:当季雑詠5句

 

2月24日(日) 富山高志句会(2019)

於:富山県教育記念会館5F

兼題:「立春

 

佐瀬元子 特選

 桃の花犬に椅子ある床屋かな     藤井 薫

山岸昭子 特選

 裸婦像へ名のみの春の日差かな    本多 静枝

本多静枝 特選

 立山の裾野の青き今日雨水      生田 章子

度山紀子 特選

 噴水の穂に消えゆけり牡丹雪     佐瀬 元子

生田章子 特選

 桃の花犬に椅子ある床屋かな     藤井 薫

 

次回、3月24日(日)午後1時~5時

兼題「木の芽」(「木の芽」に関するもの)

※お茶のご用意は、各自でお願い致します。