「雉」北陸地区のブログ

「雉」句会の活動を公開しています

青葉風

石黒哲夫先生をお送りしました。

俳句人生60余年、

思い出が尽きません。

 

お亡くなりになる10日前に、

お詠みになった俳句が披露されました。

 

新緑や相馬御寮の馬がゐる

花嫁の馬ゆく相馬青葉風

 

この青葉の季節には、

父を思い出してくださいと、

ご子息さまのご挨拶でした・・・

 

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「雉」金沢句会にて     2012年2月

俳誌「雉」6月号から

主宰俳句

      田植水   田島 和生

湧水の蝌蚪の揉み合ひ盛り上がる

巣箱から小鳥一転森に消ゆ

空にまだ残るとんびや春茜

腹這ひて茅茸くひとり遅日かな

昼蛙石屋に仏また生れ

鴨の子の集ひて散つてかしましき

石亀のまはりへ鳴いて小鴨かな

湖岸までいつしか満ちて田植水

 

 

     同人作品評(4月号)   大西 朋

 

夢聞いて成人の日の着付けかな   佐瀬 元子

 成人の日。着付けをしながらの会話は将来の夢の話。希望に満ち溢れた日に相応しく、頼もしい限りである。着付けの最後にはぽんと帯を叩く。新たな門出が眩しい。

 

せりなずなすずなすずしろピザの上   海野 正男

 七草といえば粥かと思っていたらピザの上に。考えてみればピザの上にのっているバジルはハーブ。七草も日本のハーブである。合わないわけがなく、ピザソースに七草とチーズの組み合わせはきっとおいしいに違いない。また七草がピザ釜の中でチリチリとしてゆく様が見え、この句の口ずさんでいて何だか楽しくなってきた。

 

 

     紅頬集の秀句佳句   田島 和生 主宰

 

蝶生まる絹の靴下脱ぐ如く   古西 純子

 蝶々が青虫、芋虫をへて蛹となり、羽化するとき、まるで絹の靴下を脱ぐようである。透き通った絹の靴下を脱ぐと見るのは大胆な比喩だが、美しい蝶々を賛美した表現で、なるほどと思わせる。作品は詩情に溢れ、個性を感じさせる。

 

以上、俳誌「雉」6月号より抜粋いたしました。

 

石黒哲夫先生

長い間、雉金沢句会をご指導くださっていた

石黒哲夫先生が、昨日お亡くなりになりました。

謹んでお悔やみ申し上げます。

 

お通夜は、7月6日 土曜日 午後7時より

葬儀は、翌7日 日曜日 正午より

金沢メモリアルホール アネックス

金沢市旭町2丁目1-1

 

七月七日、七夕の日です。

石黒先生らしい気がいたします。

俳句の星になられたのかもしれません。

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富山高志句会 令和元年5月26日

於:富山教育記念会館 2F

兼題「若葉」

 

青木 和枝 選

◎朝涼や木立の影を磴に踏み     福江 ちえり

◎若葉風同窓会で若やげり      本多 静枝

 車前草の引ツ掛け相撲下校の子    小林 亮文

 卯の花垣下校の子らの歌ハモる   度山 紀子

 燕の子影行き来して昼の浜     福江 真里子

 夏霞立山いづこ目を凝らす     小林 亮文

 樫若葉さはさは揺るる青き空    生田 章子

 境内に令和の御旗風薫る      福江 真里子

 境内の大樹の葉音風薫る      生田 章子

 新茶汲む媼の指のふるへかな    度山 紀子

 井田に鋤押し立つる五月かな    福江 ちえり

 

小林 亮文 選

◎著莪の花五重塔に昼の月      佐瀬 元子

 樫若葉さはさは揺るる青き空    生田 章子

 義仲の戦の跡や若葉風       福江 真里子

 境内の大樹の葉音風薫る      生田 章子

 新茶汲む媼の指のふるへかな    度山 紀子

 井田に鋤押し立つる五月かな    福江 ちえり

 

※「雉」ネット俳句へ投句のため、一部を非公開としております。

 

次回、6月23日(日)午後1時~5時

於:富山県教育記念館5F

兼題「青芒」(芒茂る・青萱・萱茂る)