「雉」北陸地区のブログ

「雉」句会の活動を公開しています

俳誌「雉」8月号から

主宰俳句 

      砂丘     田島 和生
  雨粒の見えて因幡の遅田植 
  大砂丘踏めば素足のわらひけり
  身の砂を浜昼顔の辺に払ふ
  船虫の青き背散り旅の靴
  聖母月ふつくらと人よく眠り
  礼拝をせし手の触るる蝮草
  花樗渡り半ばの蝶舞へり
  金雀枝の散りゆく礁(いくり)波頭

       同人作品評(6月号)   津森 延世
法衣脱ぎ俄農婦や春田打   度山 紀子 時給自足を善しとされているような寺のたたずまいが見えてくる。女性でありながら一寺の御住職であろうか、想像ばかりで申し訳ないが、質朴を旨とされていることがうかがえる作品である。〈青き踏む剃髪の頭を撫でられて〉からは、託すべき後継者が順調に入道されたようである。五句をとおして清清とした空気が流れている。

骨に瘤これぞ鳴門の桜鯛   海野 正男 桜鯛を詠む時、その名のとおりの表面の姿に目が行きがちだが、「骨に瘤」と詳しく言われると納得する。やはり「桜鯛」は鳴門海峡に揉まれたものに限るということであろう。出会いを有難く称賛賞味。

 
      北陸地区 「雉」句会 紹介
富山高志句会   毎月第3日曜 13:00〜16:30
富山県教育記念館    指導:青木 和枝

雉十日会       第1月曜 13:00〜16:00
小矢部市立石動公民館  指導:小室 登美子

雉金沢句会      第2日曜 13:00〜16:00 
金沢中央公民館彦三館  指導:石黒 哲夫

雉アーモンド句会   第4木曜 10:30〜12:30  
金沢YMCA      指導:福江 ちえり

俳句に興味のある方、是非一度、お越しください。
初心者の方、歓迎いたします。
お待ちしております。