石黒 哲夫 選
◎沖休み海女がうなじの天瓜粉 大聖 ひさ
政局に夫の小言や梅雨湿り 生田 章子
桐の実の重く枝垂れて乗船場 青木 和枝
荒梅雨や鹿山門に雨宿り 小林 亮文
亡妻(つま)の年越えし娘や桔梗咲く 亀田 次郎
古都薄暑白き卓布の喫茶店 本多 静枝
荒梅雨や酒饅頭を割って食ぶ 佐藤 尚夫
太平 栄子 選
◎絵天井に鳥を探すや寺涼し 石黒 哲夫
朝刈りの紫蘇置く土間の暗さかな 吉田 泰子
睡蓮の葉畳ゆらす亀の背 佐藤 尚夫
捥ぎとりし梅の産毛のほの温し 吉田 泰子
畳屋の茶どきに鳴きてほととぎす 石黒 哲夫
シャリシャリと砂利の音たて卯波引く 小林 亮文
青木 和枝 選
◎形代に息災の息深くかけ 吉田 泰子
剃刀の充電の灯や梅雨暗し 石黒 哲夫
夏服の少女の長き手脚かな 本多 静枝
下闇に包丁塚と常夜灯 小室 登美子
金泥の六字名号涼しかり 福江 千英里
串を打つ鮎がキュウとなきにけり 海野 正男
荒梅雨や酒饅頭を割って食ぶ 佐藤 尚夫
次回、8月12日(日)は、田島 和生 主宰をお招きしての句会です。
皆様、奮ってご出席くださいませ。お待ちしております。
金沢彦三公民館 午後1時より
兼題「ゑのころ草」
会費 700円/月