栃の実の底ひに紛れ旅鞄 田島 和生
同人作品評(9月号) 国枝 隆生
流灯の列のくびれて闇深し 石黒 哲夫
流燈会の行事を時に見るが、流れの遅速により、流燈が広がったり、かたまって流れることはよくある。掲出句、流燈が流れの速いところに来た時、その細さを〈列のくびれて〉と観察した写生が眼目である。そして流燈が流れ去った後の〈闇深し〉が寂しさを伴った写生である。
紅頬集 祝 巻頭
宮崎 明倫 (金沢)
西阿へ飛び来る雀蠅銜へ
魂祭テント張りたる僧溜り
門構へばかり残りて猫じやらし
熊注意の標札立てて村の盆
花火師の数へてゐたる残り筒
この度、巻頭となられました宮崎明倫さんには、心よりお祝い申し上げます。
また、宮崎明倫さんは、「各地だより―北から南から―」にて、「凡兆と私」を寄稿されておられます。
どうぞお読みくださいませ。
「雉」新句会紹介
「るな初心者句会」(小松・石川) 谷口 和子
指導 西畠 匙(にしばたけ さじ) 先生
第三火曜日 13時30分〜 谷口 和子 宅
お問い合せ
俳誌「雉」HP 「おたより」からメールにてご連絡ください。
http://www.kijihaiku.com
ご連絡をお待ちしております!
以上、俳誌「雉」11月号より抜粋致しました。