兼題 「花八手」
青木 和枝 選
◎物言わず雑木紅葉の中歩く 度山 紀子
裸木を透きて黄色のバンガロー 小林 亮文
手に息をかけ列車待つ寒さかな 野崎 郁雄
手を合わせお参りする子七五三 白川 晴美
文化の日松葉降りしく忠魂碑 林 喜美子
大綿の玻璃戸に触るるやうに舞ひ 小室 登美子
立山の空真っ赤なり今朝の冬 林 喜美子
吉田 泰子 選
◎葺き足しの萱の継ぎ目や初あられ 青木 和枝
茶の花の蘂かき分くる大き蟻 福江 ちえり
花八手庫裏より洩るる謡かな 藤井 薫
裸木を透きて黄色のバンガロー 小林 亮文
初霜や葛の葉白く縁どられ 生田 章子
いつまでも喪の家を染め冬夕焼 佐瀬 元子
頼みごと快諾得たり花八手 小林 亮文
小室 登美子 選
◎初霜や葛の葉白く縁どられ 生田 章子
薬師如来指しなやかや冬日和 小林 亮文
茶の花の蘂かき分くる大き蟻 福江 ちえり
裸木を透きて黄色のバンガロー 小林 亮文
ジーパンの男の正座十夜堂 吉田 泰子
コンクリを均すローラー冬紅葉 林 喜美子
空青し毬の重なる花八手 福江 ちえり
高点句
葺き足しの萱の継ぎ目や初あられ 青木 和枝
裸木を透きて黄色のバンガロー 小林 亮文
初霜や葛の葉白く縁どられ 生田 章子
次回 12月16日(日)午後1時より
富山県教育記念館 5F
兼題 「短日(日短 暮早し 暮易し)」