兼題「雪」
石黒 哲夫 選
◎連凧や大蛇のごとくうねり舞ふ 青木 和枝
大学に講義はじまる都鳥 太平 栄子
無住寺の実生の松の淑気かな 吉田 泰子
野仏のかたちに雪の積もりけり 吉田 泰子
粗彫りの槌音洩るる寒九かな 吉田 泰子
寒鰤に大声響く糶の市 本多 静枝
藻の匂ひただよふ注連を飾りけり 宮崎 惠美
太平 栄子 選
◎やじろべえのごとき歩みや雪深し 小林 れい子
近江町の大鍋の列七日粥 宮崎 惠美
雑巾をミシン縫ひして年用意 小室 登美子
切り岸の地層をかすめ初烏 (匿名)
荒彫のごとき立山寒に入る 小林 れい子
石蕗句碑の背遥かに雪の山 本多 静枝
粉雪や足袋擦り切れし托鉢僧 田崎 宏
青木 和枝 選
◎赤ん坊の乳房ふふみつ初笑い 田崎 宏
冬ばらやウインニューイヤーコンサート 松本 よね子
初東風や女岩の裾を波洗ふ 吉田 泰子
善哉餅かすかに黴の匂ひして 福江 ちえり
山茶花の散りても蕊の雄々しかり 太平 栄子
荒彫のごとき立山寒に入る 小林 れい子
石蕗句碑の背遥かに雪の山 本多 静枝
次回 2月10日(日) 午後1時〜
金沢彦三公民館 2F
兼題「春立つ」「立春」