石柱に嵌むる標札冬すみれ 田島 和生
同人作品評(12月号) 国枝 隆生
つづれさせ理髪師夜の透析へ 佐藤 尚夫
掲出句の「理髪師」は作者の知人であろう。立ちづめの理髪業を終えた日の夜、いつものように透析に出かける知人を見る作者眼が優しい。それは哀愁に満ちた〈つづれさせ〉の声が作者の心情を代弁しているからである。
紅頬集 秀句・佳句
濠の鴨雨したたかに響きをり 生田 章子
鰤起し点滴の身に響きけり 亀田 次郎
おめでとうございます。
以上、俳誌「雉」2月号から抜粋致しました。