「雉」北陸地区のブログ

「雉」句会の活動を公開しています

俳誌「雉」5月号から

      林徹先生
    師の名乗るこゑがぴしりと春の夢     田島 和生

            ★★★ お知らせ ★★★
        文學の森賞に 佐藤尚夫句集 『薔薇』 
 株式会社文學の森主催の第五回文學の森賞に佐藤尚夫句集『薔薇』が選ばれました。
去年三月までの一年間に同社から出版された句集に対し、月刊「俳句界」で書評を担当した田島和生主宰ら十一名が一次選をし、その中から大賞二点、準大賞一点、文學の森賞十点が選ばれた。
 句集は去年九月に出版。十一年間の作品〈薔薇苗や若き日の妻匂ひ立ち〉〈友禅の染師杭打つ雪解川〉など336句を掲載。昭和三年生まれの佐藤さんは七十歳過ぎから、林 徹 前主宰の厳しい指導を受け、徹底的に俳句に打ち込まれたという。



     同人作品評(3月号)     田中 春生

あの辺り大文字どす雪しきり     西畠 匙
 京都の人にとって、どの方向にどういう具合に大文字が見えるかは、大切なのだと思われるフシがある。実際、それによって、現在地が京のどのあたりかも瞬時につかめるのだろう。また住居の窓から大文字が眺められるというのは、誇らかなことに違いあるまい。この句、雪の降りしきるなかでのやりとりであるから、室内のこととして鑑賞すると、のびやかな京言葉が活きると思われる。生憎の雪でその姿は見えないけれど、その方向に大文字の存在を意識することで、今いる部屋も相手の人も、自然と雅なものに感じられるようだ。


    作家論 八      太平栄子の人と作品 

 西瓜着く父の一筆荷藁より
 母の日の靴磨かれて旅立ちぬ
 四十雀群れなしてくる石蕗の句碑
 炎天へくの字くの字に蝶のぼる
 綾子句碑台座に夕焼しばしあり 
          (自選30句より抜粋致しました)

 以上、俳誌「雉」5月号より抜粋いたしました。

小矢部通信② 「曳山祭」
 いかがでしたでしょうか?幼いころの思い出です。
 ご感想をお聞かせいただければ幸いです。  
             ちえり