「雉」北陸地区のブログ

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3月9日(日)雉金沢句会〜田島主宰をお招きして〜

  焼き上がるパンに鶯鳴き出しぬ     田島 和生

兼題:「木の芽」

田島 和生 主宰 選

◎がうがうと寄する白波凍て返る     佐瀬 元子
◎箱ごとに父の字確と雛納む       後藤 桂子
◎古雛の冠止むる小町針         小室 登美子
◎牧牛の鼻先乾く木の芽風        後藤 桂子
◎むらさきの闇に乱舞の蛍烏賊      豊田 高子

 春雨の生垣越しに笑ひ声        度山 紀子 
 立山の峰まだ白き牡丹の芽       生田 章子
 家舟をもやふ湖梅の花         青木 和枝
 木の芽晴電線揺らす鴉かな       林 喜美子
 啓蟄や断層調査続きをり        本多 静枝
 納棺に紅をさす子や木の芽雨      中山 ちえ
 焼け痕のしるき石垣草芽吹く      豊田 高子
 露天湯に枝垂るる枝の芽吹きかな    大上 章子
 点滴の子に寄り添うて雛飾る      小林 れい子
 ラジコンカーもんどり打つて春の泥   林 喜美子
 菩提寺の一笑塚に初音かな       宮崎 明倫
 木の芽晴防風林に鳶群るる       佐瀬 元子
 着ぶくれて夫をしのびて日記読む    石尾 幸子
 朝東風に蹴り出すスケートボードかな  福江 ちえり
 裸婦像の背ふくよかや春日差し     小林 れい子
 木の芽晴紬織る音澄みにけり      豊田 高子
 淡雪の雫伝うる龍の髭         度山 紀子
 杉玉にさがりし御札雪解風       宮崎 惠美
 鶴来路の山より吹き来雪解風      宮崎 明倫
 一人居の卵焼の香木の芽晴       石尾 幸子
 立春千社札貼る肩車         海野 正男
 春愁や琉金の泡一つ吐き        海野 正男
 料峭や棚に富山の置き薬        吉田 泰子
 早朝の屋根より落つる春の雪      石尾 幸子
 百段の石積棚田木の芽張る       海野 正男
 木の芽風間口二間の駅を抜け      吉田 泰子
 春の波吃水線の見え隠れ        小林 亮文
 滑り止めの筵の下や草萌ゆる      小室 登美子
 膝つきし土手にぬくみや蕗のたう    後藤 桂子
 木偶の首薄日の茣蓙に雪解村      谷口 和子

田島 和生 主宰  選評


次回、4月13日(日) 午後1時から
金沢彦三公民館 2F
兼題:「花」「桜」