田島 和生 主宰俳句
わくらばの赤きがひらり狐穴
滝落ちて一厳頭のきらめけり
みづうみは傾ぎてヨット快走す
紅 頬 集 秀句・佳句 田島 和生 主宰
裸婦像の巻毛に揺るる竹落葉 本多 静枝
裸婦像といえば、たいてい健康そうな肢体を詠んだりするが、髪の巻毛に目をとめて、竹落葉を発見したのはお手柄。風に吹かれて竹落葉が揺れ、巻毛までも揺れているようである。
子燕やどつと笑ひの起こる家 野崎 侑雄 軒の奥には子燕たちが鳴いている。家の中から時々、大きな笑い声が起きる。かわいい子燕と、屈託のない笑い声とはどこか通い合う。最後に「家」と置いたのは、作者が理想とする明るい家庭であろう。
「各地だより」―北から南から―
林 喜美子さん、「私の住む立山」を寄稿していらっしゃいます。
立山を日々眺めている私たちは、むしろ詠むことを難しく感じます。
どうぞお楽しみください。
― 速報 ― 平成26年度の新同人
北陸地区から、3名の方が、同人に推薦されました。
海野 正男 さん
山岸 昭子 さん
本多 静枝 さん
おめでとうございます。
更なるご活躍をお祈り申し上げます。
以上、俳誌「雉」8月号より抜粋いたしました。