石黒 哲夫 選
◎名月を追いて在所を一めぐり 木谷 美奈子
自転車の塾の子に遇う良夜かな 度山 紀子
十六夜の月に照らされ牡蠣筏 青木 和枝
芋茎干す浦曲(うらわ)の小さき暮しかな 豊田 高子
月今宵父子(おやこ)寡黙に盃重さね 後藤 桂子
仰向いて足組むゴリラ終戦日 海野 正男
階のごとく浮かびて秋の雲 小林 亮文
太平 栄子 選
◎宙を切る竹刀の音や秋澄めり 後藤 桂子
十六夜の月に照らされ牡蠣筏 青木 和枝
さざ波の底に満月崩れをり 吉田 泰子
朝顔や引き戸のきしむ磯の駅 吉田 泰子
小さき町巡る踊りの触れ太鼓 林 喜美子
コスモスや新幹線の軽き音 潮 音
信濃路の空の深さや唐辛子 田崎 宏
青木 和枝 選
◎栗飯や今日もかがやく古稀の妻 田崎 宏
宙を切る竹刀の音や秋澄めり 後藤 桂子
朝顔や引き戸のきしむ磯の駅 吉田 泰子
背表紙の色褪せたるも良夜かな 福江 ちえり
小さき町巡る踊りの触れ太鼓 林 喜美子
次回 10月12日(日)
兼題:「虫」
12月句会は、第一日曜日、12月7日になりました。
お間違えのないよう、お願い申し上げます。