兼題:「虫干」
青木 和枝 選
◎隆々と血潮の熱き袋角 福江 ちえり
鹿の群木陰へ走る白雨かな 佐瀬 元子
夫のメモはらりと落つる曝書かな 度山 紀子
夭折の兄のマントや土用干 小林 れい子
風入れの尼の法衣の濃むらさき 小室 登美子
住職の縞のすててこ雨戸引く 生田 章子
虫干の衣をまとひて叱らるる 林 喜美子
吉田 泰子 選
◎夫のメモはらりと落つる曝書かな 度山 紀子 川風やとなめの蜻蛉宙返り 小室 登美子
釣り人のぽつぽつ見えて合歓の花 生田 章子
鹿の群木陰へ走る白雨かな 佐瀬 元子
夭折の兄のマントや土用干 小林 れい子
拾ひ読みしては曝書のはかどらず 青木 和枝
なにはさてひろげてみたき落し文 山岸 昭子
次回、7月26日(日) 午後1時〜
富山県教育記念会館
兼題:「浴衣」