「雉」北陸地区のブログ

「雉」句会の活動を公開しています

雉十日会句会〜田島主宰をお招きして〜

11月30日(月)
於:おやべコミュニティセンター

「雉」主宰 田島 和生 先生をお招きしました。
特選には短冊を、入選には俳句手帳が贈られました。

田島 和生 主宰俳句
       まのあたり早瀬とどろき冬椿
       立山は青雲に似て冬めけり
       もの思ふ句碑の空より散紅葉
       鴨群れて翔るや日矢の幾筋も
       冬麦の青絨毯を走り雨

田島 和生 先生 選

〈特選〉
人魚像小春に晒す乳房かな         福江 ちえり

〈入選〉
瑞龍寺廻廊百間白障子           豊田 高子
吾が影を踏んまへ大根引きぬけり      後藤 桂子
鰤起し潮の漲る漁船かな          西野 可代子
冬紅葉はらり句帳に舞ひ来たる       佐瀬 元子
煙灰(ふんたん)を夫に任せて柿つるす   西野 可代子
白足袋の爪先反りぬおわら節        谷口 和子
青深き早瀬しぶきぬ冬椿          福江 ちえり

〈佳作〉
散紅葉甌穴(おうけつ)深き一の滝     青木 和枝
冬苺指先を刺す細き棘           小室 登美子
四阿に広ぐる画帳冬紅葉          佐瀬 元子
振り仰ぐ日差しに透くる谷紅葉       野澤 多美子
ギプス取れ落葉の道を踏みしむる      志賀 理子
賜はりし句集を提げて冬の旅        本多 静枝
枯山水波へ散りゆく紅葉かな        吉田 泰子
靴底に切株あたる落葉径          福江 ちえり
木枯や町の外れの溶鉱炉          吉田 泰子
石垣にうつる人影冬日和          青木 和枝
夕紅葉立山連峰見はるかす         野澤 多美子
浮寝鳥雨の水輪のきらめける        佐瀬 元子
菊の夜や祝ふ太鼓の撥さばき        後藤 桂子
柚子捥ぐや頭に当たり転がりぬ       小室 登美子
青竹を加ふる間垣冬の浪          豊田 高子
小春日や路地出で路地をまた歩む      青木 和枝
落葉道靴をとられし母子かな        松本 よね子
九頭竜の川を左右に柿たわわ        潟渕 恵美子
ゆつくりと木々かくしゆく冬の霧      佐瀬 元子
楮搗く水車の音や霜の晴          豊田 高子
すつぽりと酒蔵つつむ蔦紅葉        松本 よね子
笹鳴や上がり框の煤びかり         吉田 泰子
林檎浮く流れ溜りの淵となり        福江 ちえり