「雉」北陸地区のブログ

「雉」句会の活動を公開しています

7月10日(日)雉金沢句会

於:金沢彦三公民館2F

〈主宰俳句〉 
     遠嶺までゆれゐて加賀の青田波    田島 和生
     雲高く白山はいま青嶺なる
     竹垣を土蜂舐めをる旱梅雨

田島 和生 先生 選

〈特選〉 森青蛙卵はぬくき餅のごと     青木 和枝
     糠漬けのふぐを削ぎたる土用入り  石黒 哲夫
     子雀の入れ替はり飛ぶ鳥衾     福江 ちえり
     油虫ごときに右往左往かな     海野 正男
     大棟の雀に湧きぬ夏の雲      福江 ちえり

〈入選〉
ふふみたる大山蓮華家苞に         木谷 美奈子
籠枕置かれし寺の座敷かな         中山 ちえ
梅雨晴や傘くるくると女の子        本多 静枝
路地抜けて裾ぬらしけり夏の露       大上 章子
老松の幹黒々と男梅雨           小林 れい子
紫陽花に日の斑の踊る尼の墓        石黒 哲夫
街道の屋号の古び白あぢさい        小林 亮文
恐竜のやうな雲湧き小判草         小室 登美子
灯の入りし牧舎に烏瓜の花         吉田 泰子
被災者の語部の顔汗流し          宮崎 明倫
アスファルト蛇行のひびにねこじやらし   大上 章子
父と娘の連弾激し汗光る          田崎 宏
城壁へぢぐざぐ昇る揚羽蝶         太平 栄子
法螺の音や一山烟る滝開          山岸 昭子
草刈隊轟音そろへ進みをり         生田 章子
梅雨座敷赤子を覗く顔と顔         度山 紀子
磨かれて光れる墓や盆近し         中山 ちえ
釣具屋の三和土に残る梅雨じめり      本多 静枝
天草を刈る老海女の磯笛よ         小林 亮文
雨もよひ子燕を追ふ烏ゐし         大上 章子
一鍬の土塊の中大蚯蚓           度山 紀子
木天蓼(またたび)の斑の葉茂れる県境    小室 登美子
赤ん坊の寝息とくぐる茅の輪かな      吉田 泰子
香を放つ茅の輪作りの禰宜の妻       田崎 宏
炎天に突き出す梯子瓦葺く         海野 正男
羅の香司焚きたる寺座敷          中山 ちえ
根上りの松を巡れる水涼し         野澤 多美子
梅雨晴れの空を飛び交ふ大烏        福江 真里子
命綱つけ城垣の草薙げり          太平 栄子
薔薇展に見てゐる薔薇の散り初むる     北野 陽子


次回、8月7日(日) 午後1時〜4時
於:金沢彦三公民館2F
当季雑詠
投句 5句  互選 5句

★次回、例会は、第一日曜日に変更となりました。
 お間違えのないように、お越しくださいませ。

★田島先生の次回の来沢は、9月例会です。
 お楽しみに…