「雉」北陸地区のブログ

「雉」句会の活動を公開しています

2017年1月15日(日)雉金沢句会

「雉」田島 和生 主宰をお招きして

主宰俳句
   虹の根へ浮かみるるるとかいつむり   田島 和生
   雪原へ青空ひらき加賀の国

田島 和生 主宰 選
〈特選〉 
 きらきらと遠嶺や加賀の冬闌くる    本多 静枝
 日輪を覆ふ出初の水煙         辻江 恵智子
 うぶすなの太鼓の響きどんど焼     本多 静枝  

〈入選〉
二日はや艫綱締むる漁師かな       小林 亮文
参道を五列ですすむ初詣         小林 れい子
鐘の音の遠くに聞こえ初湯かな      福江 真里子
寄り添ふて顎くすぐる柚子湯かな     木谷 美奈子
まつさらの雪へ吉書の火の粉かな     福江 ちえり
箍締めて正月を待つ桶太鼓        小室 登美子
母の句集繰り返し読む炬燵かな      宮崎 惠美
飾りたる裏白の反りいきいきと      宮崎 惠美
飾り焚く匂ひの流れ城下町        福江 ちえり
貝殻の散らばる渚霰撥ね         佐瀬 元子
大工道具仕事納めと磨きたり       小室 登美子
片言の仏語で話す初電話         本多 静枝
岩海苔の艶や輪島の雑煮餅        青木 和枝
初乗りの女車掌の笑顔かな        吉田 泰子
雪だるま二つ並んで海を見る       佐瀬 元子
年の餅焼けば静かにふくれをり      福江 真里子
書初は健の一文字力込め         小林 亮文
冬の雨片目で睨む注射針         田崎 宏
絵馬掛くるふたごの姉妹初詣       小林 れい子
雪折の竹の塞げる獣径          豊田 高子
新年や唱和に揺らぐ百の燭        後藤 桂子
一つづつ数えて眠る除夜の鐘       山岸 昭子
開き戸に揺るる輪飾り楮倉        吉田 泰子
行く年や二人で酌める田舎酒       田崎 宏
初松籟絵馬かたかたと鳴りてをり     小林 れい子
初点前亭主の所作に衣の音        豊田 高子
水桶に揺らぐ焔や初溶湯鋳(ゆぶ)き    後藤 桂子
棟梁の削る所作して初仕事        吉田 泰子
松炭の火の粉高々初鞴(ふいご)      青木 和枝
鵯の声ひびく障子や七日粥        石黒 哲夫
残業の子を待つてをり寒昴        山岸 昭子
禊場の滝へ七日の日差しかな       吉田 泰子
干大根立山連峰近く見ゆ         青木 和枝
老いらくの言うこと言うて初電話     石黒 哲夫
レジを打つ皸の手の痛々し        小室 登美子
三が日余白ばかりの日記かな       小林 亮文
去年今年和紙に置かるる小筆かな     福江 真里子
元朝の空に舞ひゐる番鳥         中山 ちえ
濠の面を風走りゆく初景色        辻江 恵智子
ゼロ番の始発電車に初明り        田崎 宏
牛鍋の豆腐の囲む肉少し         福江 ちえり


田島 和生 主宰 選評


田島 和生 先生には、短冊をご用意いただき、
特選句の方々へ贈られました。
辻江さんは、入会から僅か5ヶ月の快挙です。
おめでとうございます。
また、本多静枝さんは2句の特選でした。おめでとうございます。  
よって、短冊は一枚のみ贈呈され、残り一枚は、準特選の方に贈られました。 

次回、2月12日(日) 午後1時〜4時
於:彦三公民館2F 

            お し ら せ
   「雉」北陸地区では、新たに「北陸吟行会」を立ち上げたく、計画をしています。
   そのはじめとして、4月ごろ、蛍烏賊漁吟行を予定しています。
   奮ってご参加ください。詳細は、決定次第、掲載いたします。
   お楽しみに…