「雉」北陸地区のブログ

「雉」句会の活動を公開しています

「雉」三十周年記念特集号より

平成27年8月号

「雉」三十周年記念特集 諸家近詠

 

 茨木 和生 「運河」主宰

雉走り飛ぶここからは口吉野

雉鳴けり峠を越ゆる旧道に

飛び立ちし雉のひかりとなりにけり

 

 大串 章 「百鳥」主宰

夏帽子蝶とまらせて莞爾たり

サングラス外し麒麟を見上げをり

万緑の山稜昭和振り返る

 

 大坪 景章 「万象」主宰

牡蠣殻の山の春光三十年

石垣のつづく奥より雉子の声

江田島の桜を撫づる刀自かな

 

 大峯 あきら 「晨」代表

三十の朴の大輪よく見ゆる

天辺に昼の月あり雉子の声

雉子鳴けば千早の嶮に木魂かな

 

 千田 一路 「風港」主宰

片頬に目薬這はせ今朝の秋

無造作に受けし釣銭雲は秋

遠山の襞際やかに水の秋

 

 鷹羽 狩行 「狩」主宰

雉はこれ犬・猿はどれ星月夜

広島や紅白きそふ夾竹桃

先代の名乗りさはやか「林徹」

 

 辻田 克巳 「幡」主宰

走馬灯走りて何に追ひ付くや

蟬声の百千であり一つなり

念入れて老いむと思ふ土用餅

 

 宮田 正和 「山繭」主宰

雉の声聞きたしと来る朝歩き

雉鳴いてよりの静寂を黙しゐる

欣一の声徹の声朝雉子

 

 山本 洋子 「晨」編集長

朝風のしきりに吹いて雉子の声

山かげに立ちし幟の紋所

本棚をかたはらにして夏来たる

 

 八染 藍子 「廻廊」主宰

号令の雉の一声野火馳する

記念日の定礎を囲み踊花

万緑や揺られて締まるかづら橋