兼題:「菖蒲」
石黒 哲夫 選
◎狩衣のこきりこ踊り花菖蒲 青木 和枝
もののふの高き慰霊碑余花の雨 吉田 泰子
点滴を臥して見詰むる夏初め 宮崎 明倫
葉桜や子供歌舞伎の捨て台詞 吉田 泰子
沼床の芥突き抜け菖蒲の芽 小林 亮文
七瀬川なだるる如く懸り藤 本田 静枝
父と子の声溢れゐる菖蒲風呂 本多 静枝
ライラック女医颯爽と回診す 亀田 次郎
太平 栄子 選
◎蕨狩夫の呼ぶ声谺して 小林 れい子
口笛で鳴けば老鶯啼き返す 林 喜美子
よなぼこりの郵便受を拭きにけり 小室 登美子
箔打ちの音軟らかき竹の秋 田崎 宏
裏庭の出揃ふ土筆夕映えて 石尾 幸子
七瀬川なだるる如く懸り藤 本田 静枝
通学路やうやく馴れて子供の日 池上 愛子
ライラック女医颯爽と回診す 亀田 次郎
青木 和枝 選
◎大夕焼祖父母の忌日修しけり 小林 れい子
もののふの高き慰霊碑余花の雨 吉田 泰子
庵唄所望の山車(やま)宿花菖蒲 吉田 泰子
花嫁の白き内掛け花菖蒲 中山 ちえ
あめんばうの恋する影や水の底 福江 ちえり
次回、6月9日(日)
兼題:「鮎・簗」
5月26・27日(日・月) 雉同人会総会・吟行会
5月27・28日(月・火) 「雉」能登吟行ツアー
お楽しみに…