「雉」北陸地区のブログ

「雉」句会の活動を公開しています

2017-01-01から1年間の記事一覧

12月10日(日)雉金沢句会

於:金沢彦三公民館2F青木 和枝 選 ◎小春日の光琳屏風へ牛歩かな 木谷 美奈子 酒匂ふ伏見小路の暮早し 豊田 高子 蓮掘りと一声かはす干拓地 辻江 恵智子 ちり取りの塵を跳び出す冬の虫 福江 ちえり 切り貼りの桜花の障子旧官邸 後藤 桂子 蛇崩れに遅き冬日…

12月4日(月)雉十日会

於:おやべコミュニティセンター 1F福江 ちえり 選 ◎竹林に冬鳥のこゑひびき合ふ 佐瀬 元子 遠くから見ゆるマフラー茜色 志賀 理子 白山茶花旧家の屋根に散り敷けり 山田 光子 包丁を二本研ぎけり年用意 潟淵 恵美子 秋蝶や木の間に翅の見えかくれ 松本 よ…

俳誌「雉」12月号から

主宰俳句 呉の子 田島 和生 ひややかに月下美人の一夜花 綾子句碑木洩れ日へ散る黄葉かな 霧晴れて朝湯に手足泳ぎけり 海かけて夕闇せまる秋思かな 呉4句 水兵の名は墓地に満ち雲の秋 旧軍港月の港となりゐたる 満月や夢うつつなる海の宿 金秋の呉の子が跳ね…

11月28日(日)富山高志句会

於:富山県教育記念館 5F 兼題:「小春」青木 和枝 選 ◎網を結ふ小春の海のまぶしさに 福江 ちえり 美術館葦の茂みに鴨遊ぶ 大上 章子 小春日や楽しくしやべるリサイクル 林 喜美子 漁火めく火電の明り冬の海 山岸 昭子 村人の声の弾みや白鳥来 度山 紀子 …

俳誌「雉」11月号から

主宰俳句 男郎花 田島 和生 ひやひやと湖へ火色の夜明雲 ゆつくりと加賀の熟れ田を雲の影 木の実落つ金沢暗き隠れ道 道尽きて海の崖なす男郎花 蝶々は崖の空より蔦紅葉 埼鼻に貝殻売女雁渡し 秋鯖の生鮨(きずし)に酌める框かな 湖引いて本を繕ふ星月夜 同人…

11月12日(日)雉金沢句会

於:金沢文化ホール田島 和生 主宰選〈特選〉殉教の碑のある谷や返り花 本多 静枝 おでん屋の割箸ゆがみゐたりけり 福江 ちえり 風に乗り湖一巡の蒼鷹 後藤 かつら 大仏の裏側ぬくし冬の蝶 青木 和枝 〈入選〉 小春日や舟裏返し貝を剥ぎ 海野 正男 新米の嵩…

「雉」全国俳句大会in呉

11月5日(日)・6日(月) クレイトンベイホテルに於いて 第15回「雉」全国俳句大会 が開催されました。大会写真を一挙公開いたします。

10月22日(日)富山高志句会

於:富山県教育記念館 5F 兼題:「柿」青木 和枝 選 ◎暮色なか真つ紅な立山秋入日 小林 亮文 赤蜻蛉群るる洗濯日和かな 生田 章子 藁の香の残る小さきにほ二つ 生田 章子 放し飼ひの山羊ゐる村や柿熟るる 山岸 昭子 コンバイン去りて飛び込む大からす 林 …

10月8日(日)雉金沢句会

於:金沢彦三公民館2F青木 和枝 選 ◎紅葉してにぎわひ戻る桜道 小林 亮文 胸をさす妻の一言濁り酒 田崎 宏 金木犀散りて金平糖のごと 大上 章子 白山にかかる茜の鰯雲 海野 正男 摘み菜する手元に遊ぶ秋の蝶 生田 章子 吉田 泰子 選 ◎剣岳尖る稜線秋澄めり…

俳誌「雉」10月号から

主宰俳句 月下美人 田島 和生 月下美人天の真上へ白鳥座 月下美人はなびら震へ濃く匂ふ 大蛾舞ふ月下美人に触れもせず 三方を開け初秋の高山寺 僧正の兎いづこへ走り萩 新涼の金堂裏の草引けり みんみんの千年杉に声絞る 車百合磨き丸太へ数多咲き 同人作品…

9月30日(金)雉十日会

於:おやべコミュニティセンター 1Fミニトマト揺らせばぽとり篭の中 野澤 多美子 露草を引けばずるずる花つづく 泥つけて秋茄子光る下枝かな小流れに影うつしゐる彼岸花 松本 よね子 切通し鉄砲百合のどこまでも 法師蟬夕影迫る千枚田新米の味香り艶三拍子…

9月24日(日)富山高志句会

兼題:月青木 和枝 選 秋祭納屋へ入りたる獅子の舞ひ 福江 ちえり 望の月梅の橋行く女(ひと)の影 本多 静枝 骨董の酒器改むる十三夜 海野 正男 澄む秋や木の匂ひ満つ美術館 生田 章子 鬼の子の口先ひしと葉をまとふ 山岸 昭子 台風前山青々と街静か 小林 …

9月10日(日)雉金沢句会

田島 和生 先生をお招きして、開催いたしました。 於:石川四高記念文学館主宰俳句 ゆつくりと加賀の熟れ田を雲の影 田島 和生 ひやひやと湖へ火色の夜明雲〈特選〉 仰ぎたる滝に人声呑み込まる 豊田 高子 天高し砂浴びの馬腹を見せ 福江 ちえり 豊の秋ほろ…

俳誌「雉」9月号から

主宰俳句 一木の蟬 田島 和生 明くるより一木の蟬声を和し 鳴き切つて蝉の落ちたる木の周り うすうすと反故焚くけむり立葵 花萱草誰待つとなく遠にゆれ 青鷺の鯎(うぐひ)くはへてふはり舞ふ 坪庭を蕺草(どくだみ)占むる京の雨 大屋根の干梅匂ひ湖の月 干…

9月4日(月)雉十日会

於:いするぎコミュニティセンター 1F涼しさや二日留守居の赤ワイン 松本 よね子どうみても平泳ぎなり水馬 金山 多美子時々は手振りを真似て風の盆 佐瀬 元子秋茄子の蔕を揃へて桶に漬け 西野 可代子椎木立梢のきらめく晩夏光 野澤 多美子台風に列車大揺れ…

8月27日(日)富山高志句会

於:富山県教育記念会館 5F青木 和枝 選 ◎セピア色の写真を囲み盆の客 本多 静枝 牡丹鱧加賀の名妓の男舞 海野 正男 初生りのフルーツトマト朝の膳 度山 紀子 切籠(キリコ)見て無事を確かむ墓参り 海野 正男 誰もゐぬ大きな家に昼寝かな 野崎 郁雄 誰み…

8月7日(月)雉十日会

於:小矢部市石動コミュニティセンター1F福江 ちえり 選 ◎遠花火猫の目丸く我を見る 松田 文子 駆け抜ける少女の足へ水鉄砲 潟淵 恵美子 足元に見梅ころころ古戦場 松本 よね子 船虫が走りぬけたり月あかり 久保田 美佳 草取りを終へたる庭にバーベキュー …

8月6日(日)雉金沢句会

於:彦三公民館2F石黒 哲夫 選 ◎サマースクール村のお寺に子らの声 生田 章子 補聴器の手入れ日課の汗の夫 宮崎 惠美 空襲を子らに伝ふる遠花火 度山 紀子 戸隠の宿に鯉こく月涼し 吉田 泰子 亡き人の句集届きぬ夜の秋 海野 正男 会釈して行く人誰ぞ夏帽子…

俳誌「雉」8月号から

主宰俳句 はたた神 田島 和生 一筋の白滝懸かり成田山 ちちははの写真に見られ更衣 珈琲の氷嚙み割る雲の峰 乱れ字の青春日記黴の花 ぬばたまの蝌蚪散りまどふ泥けむり 一つ鳴き万の蛙の大鳴きす 喝采のごとき雷鳴比良高嶺 更けてなほ閃く比良のはたた神 同…

7月23日(日)富山高志句会

於:富山県教育記念会館5F青木 和枝 選 ◎初蟬や満中陰の座にありて 度山 紀子 風鈴の音色やさしき村の駅 小林 れい子 合いの手をあふいと芸妓夏座敷 福江 ちえり 乾杯のジョッキーに火蛾飛び入りぬ 度山 紀子 一畳の水屋短き竹簾 藤井 薫 並べある写経の机…

7月9日(日)雉金沢句会

田島和生先生をお招きして、7月例会が行われました。田島 和生 主宰 選〈特選〉 滝開しぶきに立てる尼僧かな 小林 亮文 梅雨晴やくせ毛の髪のまた跳ねて 山岸 昭子 荒梅雨やカレーの匂ふ石工小屋 吉田 泰子 荒彫の木端散らばる小暑かな 吉田 泰子 〈入選〉 …

俳誌「雉」7月号から

主宰俳句 滝 田島 和生 白山の雫集めし瀑布かな 滝壺を滝割る如くとどろけり とこしへの一瞬を滝落ちゆけり 懸崖の滝見えずして鳴りとよむ 白山の瀬音に混ざり河鹿笛 白山の雲高き日の桐の花 山藤を仰げば岨(そば)の倒れ来る 山藤を手折るをみなの濃く匂ふ …

7月3日(月)雉十日会

於:おやべコミュニティセンター 1F海藻の浜に乾ぶる梅雨晴間 佐瀬 元子 齧りあと残る絵本や青田風老鶯の声のしきりに筆軽ろし 野澤 多美子 短夜の笑ひ種なる昭和かな縁側に憩ふ籐椅子句集読む 松本 よね子 空豆に雫の光る荷台かな大太鼓社殿に響き夏祓 金…

6月25日(日)富山高志句会

兼題「梅雨」青木 和枝 選 ◎しわしわの頸の赤さや羽抜鶏 海野 正男 釣終へて草矢遊びの父子かな 小林 亮文 小守宮のぺたぺた走る大玻璃戸 海野 正男 三井寺や女郎蜘蛛張る外厠 海野 正男 城門の礎石縁どり梅雨茸 吉田 泰子 平家谷株(くひぜ)に開く梅雨きのこ…

俳誌「雉」6月号から

主宰俳句 湖匂ふ 田島 和生白木蓮ゆれて夕べの湖匂ふ 初蝶と小道に出会ひ阿(あ)と言えり 垣根よりだれに待つとなく蕗の花 青頸の鴨の分けゆく花筏 人来ては嬰(やや)の頬撫で花筵 高嶺空落花きらきら飛びゆけり 荒神の御輿次々春埃 神輿舁く漢の裸身昼桜 同…

6月11日(日)雉金沢句会

於:金沢彦三公民館 2F石黒 哲夫 選 ◎父の日や父の匂ひの野球帽 田崎 宏 青嵐ロダンの像に鳥の糞 佐瀬 元子 謙信の墓細身なり青時雨 吉田 泰子 藻刈舟遠に気烟れる竹生島 豊田 高子 筍を掘る度に鳴る腰の鈴 志賀 理子 柏餅食ひそびれたる女系かな 海野 正…

雉同人総会〜千葉2017〜

第24回「雉」同人総会 in 東京ベイ幕張吟行地:成田山 田島 和生 主宰選 〈特選〉 青羊歯の重なり深く垢離場かな 古岡恵美子 雲文の迫り出す塔や日の盛 鷹野 早苗 ざる一つ買ひ薫風の成田みち 永田 由子〈入選〉 総門を出るや鰻を焼く匂ひ 久保 方子 涼しさ…

5月30日(火)雉十日会吟行会

於:高岡古城公園 お食事・句会会場:リストランテ古城亭古城亭の個室は、窓前面の新緑。 テーブルには、薔薇とトルコキキョウが活けられていました。 美味しいコース料理のあと、句会をしましたが、 時間がなくて、一人三句の選といたしました。福江 ちえり…

5月28日(日)富山高志句会

於:富山県教育記念会館 5F青木 和枝 選 ◎峰雲や獅子金色の角上ぐる 福江 ちえり 山法師風にまかせて踊りをり 小林 れい子 煎餅をかざして触るる袋角 海野 正男 夏霧を回す風車へ牛鳴けり 吉田 泰子 笑顔して新種の富富富(ふふふ)田植せり 小林 亮文 清…

5月14日(日)雉金沢句会

於:彦三公民館主宰俳句 浮根より椿つやつや蘖ゆる 田島 和生 越前は曇り癖なり田を植うる 上ミの田や蝌蚪散りまどふ泥けむり 聖五月裏も磨きて旅の靴 田島 和生 主宰 選〈特選〉 梳けば飛ぶ馬の抜毛や夏きざす 福江 ちえり 烏賊釣火水平線を縁どれり 海野 正…