「雉」北陸地区のブログ

「雉」句会の活動を公開しています

2014-01-01から1年間の記事一覧

12月21日(日)富山高志句会

兼題:「冬うらら」青木 和枝 特選 冬麗の立山仰ぎ朝散歩 山岸 昭子 棟上げの祝詞朗々冬うらら 小林 亮文 炉煙や根曲り梁の中二階 吉田 泰子 冬うらら運河に人の影長し 佐瀬 元子 雪晴や小さき足跡つけ歩く 佐瀬 元子 ふつくらと帯を結びて針供養 林 喜美子 …

12月7日(日)雉金沢句会

兼題:「冬木」石黒 哲夫 選 ◎好きな絵にまた戻りくる小六月 青木 和枝 茶屋跡に残る井筒や冬木立 吉田 泰子 赤蕪を髻(たぶさ)づかみに市めぐる 吉田 泰子 バンガローあらはになりて冬木立 小林 亮文 婆語る草鞋伝説雪しぐれ 度山 紀子 願かけの冬木にしる…

俳誌「雉」12月号から

主宰俳句 月 山 田島 和生 主宰 庄内の里は沈みて稲穂波 早稲の香や神々の峰まのあたり 山伏の宿明けそむる鵙のこゑ 護摩壇の火の粉飛び散り豊の秋 一品は月山きのこ塩むすび 秋雨の五重塔のしぶきけり 月山の木道干割れ濃竜胆 山神の風わたりゆく花芒 紅 頬…

12月1日(月)雉十日会句会

於:おやべコミュニティセンター小室 登美子 選 ◎残照や釣瓶落としの塔の先 野澤 多美子 河口まで茜を流す冬落暉 本多 静枝 雪吊の丸太を並べ縄を結ふ 西野 可代子 冬の蜘蛛鉄砲狭間に巣を張りぬ 福江 ちえり 弁柄の色移りせし禰宜の足袋 福江 ちえり紅葉谷…

11月16日(日)富山高志句会

兼題:「立冬」青木 和枝 選 ◎立冬の空にせり出す剱岳(つるぎ)かな 野崎 郁夫 露座仏の化粧直しへ紅葉照る 吉田 泰子 問題の一つ解決木の実落つ 野崎 侑雄 髪の毛をきりりと結び今朝の冬 佐瀬 元子 柿落葉ひらり舞ひ込む乳母車 林 喜美子 凩や酒一合をぐい…

11月9日(日)雉金沢句会〜田島和生主宰をお招きして〜

田島 和生 主宰俳句 宝前の三和土にこぼれ藪虱 手のひらに月の色してくわりんかな田島 和生 主宰 選 特選 神の田と言ふ地に住みて冬菜干す 吉田 泰子 ざくざくと落葉踏む音友来たる 大上 章子 海に向かひ叫ぶ少年冬近し 佐瀬 元子 吊橋やときに落葉の舞ひ上…

俳誌「雉」11月号から

主宰俳句 秋 津 島 田島 和生 大根のうすうす蒔かれ朝の月 すぐそこに飛沫光りて鴨来る 初鴨の方へ水辺の青けむり 触れ合つて色を深めて曼珠沙華 反故焚いて焦げし土くれ曼珠沙華 がちやがちやの崖にちかぢか夜明星 小鰯の甘煮一品安芸の国 待宵やいくさなき…

10月31日(金)雉十日会句会

小室 登美子 選◎借景の稲田の映ゆる茶室かな 野澤 多美子 大文字草崖に群れ咲く馬場島 佐瀬 元子 笙の音の届く公園七五三 佐瀬 元子 葉脈の朱色の浮きぬ薄紅葉 福江 ちえり 維新後の開智学校天高く 潟渕 恵美子 切支丹灯籠濡らす京しぐれ 小室 登美子 秋晴れ…

10月26日(日)富山高志句会

兼題:「秋の風」青木 和枝 選 ◎よう光る雪の立山七回忌 林 喜美子 鵙晴れや稚児行列のすまし顔 小室 登美子 せはしなく司会合間の秋扇 林 喜美子 秋風や背山に鳩の鳴き交はす 石尾 幸子 葺替へのクレーンの音秋天に 度山 紀子 出で来る昭和の写真七五三 野…

10月12日(日)雉金沢句会

兼題:「虫」石黒 哲夫 選 ◎虫すだく白山麓に無尽講 豊田 高子 昼の虫風倒木の下で鳴く 青木 和枝 新米を届けし農夫力腰 山岸 昭子 宿坊の傘立てに鳴くちちろかな 吉田 泰子 軒に吊る魚籠のしづくやつづれさせ 吉田 泰子 立山の麓ひろげて蕎麦の花 山岸 昭子…

俳誌「雉」10月号から

田島 和生 主宰俳句 加賀の国 かなかなの魂ふるばかり加賀の国 虫鳴くや独り暮らしの姉と臥し 月見草野鯉高々跳ぬるかな 頸立てて亀の四方見る萩の風 きらきらと鳶の吐き出す蝉の翅 八月六日暗む厨に黙祷す 終戦日綱に縋りて鐘一打 彳(たたず)めば人も木の…

9月29日(月)雉十日会句会

小室 登美子 選 ◎銀やんま背に羽音を残し行く 本多 静枝 秋の海サーファー凧をあやつりて 佐瀬 元子 寺町に赤く連なるカンナかな 松本 よね子 十字架の高きに寄する鱗雲 福江 ちえり 梵鐘の山気ふるはす素秋かな 匿名大株の萩や宮司の軒とどき 小室 登美子 …

9月28日(日)富山高志句会

兼題:「曼珠沙華」青木 和枝 選◎減反の畦の明るし曼珠沙華 石尾 幸子 秋蝶の即かず離れず遭難碑 度山 紀子 病名のやっと決まりて虫の声 大上 章子 彼岸花護岸工事のブルドーザー 小林 れい子 一茶句碑蛙の池の澄みにけり 吉田 泰子 鯖街道流れに廻る芋車(い…

9月14日(日)雉金沢句会

石黒 哲夫 選 ◎名月を追いて在所を一めぐり 木谷 美奈子 自転車の塾の子に遇う良夜かな 度山 紀子 十六夜の月に照らされ牡蠣筏 青木 和枝 芋茎干す浦曲(うらわ)の小さき暮しかな 豊田 高子 月今宵父子(おやこ)寡黙に盃重さね 後藤 桂子 仰向いて足組むゴ…

俳誌「雉」9月号から

主宰俳句 田島 和生 谷若葉朝のブレンド車窓にて 居酒屋の裏のたそがれ牛蛙 チョッキ着て佐藤先生薔薇盛り 中山純子さん 逝去 朝蝉の声の雲間に逝き給ふ 綾子逝き純子逝き蝉鳴きしきる 同人作品評 (7月号) 中田 尚子 合格子学舎を見上げ深呼吸 小林 亮文 …

9月1日(月)雉十日会句会

小室 登美子 選 ◎お揃ひのスーツ姿の案山子かな 西野 可代子 杣山の煙の匂ふ花野かな 福江 ちえり 山雀の呼応して鳴く大樹かな 福江 ちえり 秋出水数多(あまた)の命惜しみけり 山田 光子 花火果つ真暗き中に立ち尽くす 山田 光子 分水の堰よぎりたり川蜻蛉…

8月24日(日)富山高志句会

兼題:「残暑」青木 和枝 選 ◎流れくる唱歌の時報今朝の秋 小室 登美子 花合歓や友と戦時のこと語る 石尾 幸子 やぶの闇茗荷の花の明りかな 生田 章子 検査終へ日の射す街へ原爆忌 大上 章子 高だかと庭木に這ひし花かぼちや 谷 光恵 大皿に泳ぐがごとく鮎盛…

終戦日

川を見て老人立てり終戦日 林 徹 敗戦後六十九年が経ちました。 戦争は終わっても、今なお現実として、 戦争の記憶も、痕跡も、眼前に存在しています。老人が見つめていた川は、広島の川。 澄んだ川の流れの中に、老人が見つめたものは、想像に難くありませ…

広島忌

8月6日、広島へ原爆が落とされた日です。多くの方々の犠牲を思い、平和への祈りを御捧げいたします。 戦いは、争いは、もっとも弱い者が傷つきます。私たちの将来を担う子供たちのためにも、 平和な世の中を遺していけますように、 責任を果たしていかねば…

8月4日(月)雉十日会句会

小室 登美子 選◎四ツ目垣越え宙に浮く牽牛花 本多 静枝 白鷺の羽根みづいろに空渡る 福江 ちえり シャッターの音にふためく守宮かな 野澤 多美子 ビブラート利かす草笛古稀五人 (匿名) つりがね草花の重みに傾ぎけり 野澤 多美子次回、9月1日(月) 午後…

俳誌「雉」8月号から

田島 和生 主宰俳句 わくらばの赤きがひらり狐穴 滝落ちて一厳頭のきらめけり みづうみは傾ぎてヨット快走す 紅 頬 集 秀句・佳句 田島 和生 主宰 裸婦像の巻毛に揺るる竹落葉 本多 静枝 裸婦像といえば、たいてい健康そうな肢体を詠んだりするが、髪の巻毛…

7月27日(日)富山高志句会

兼題:「合歓の花」青木 和枝 選 ◎拍子木の音の涼しき城下かな 福江 ちえり 切株で相撲とらせり兜虫 小林 亮文 くろぐろと滲む汗あと舞楽面 吉田 泰子 名物の飛団子食み暑気払ひ 度山 紀子 熱帯夜遠くに犬の吠えてをり 小林 亮文 合歓の花左見右見(とみかう…

7月7日(月)雉十日会句会

小室 登美子 特選 そら豆の食べごろ示すさやの向き 潟渕 恵美子 〈その他 高点句〉 四苦八苦句作机に薔薇散れり 松本 よね子 蛍狩り童歌など口ずさみ 松田 文子 七夕に叶はぬ願ひ書いてみる 本多 静枝 縁先を大きく舞へり黒揚羽 松本 よね子 動くともあらで…

7月6日(日)雉金沢句会

田島 和生 先生をお招きして…田島 和生 主宰俳句 居酒屋の裏のたそがれ牛蛙 崖藤の老幹うねり梅雨きのこ 兼題:「雲の峰」 特選 津波痕荒地野菊の咲き満てり 度山 紀子 夏落葉枯山水の波に乗り 吉田 泰子 幼子のかがめばかくれ夏の草 西野 可代子 窯跡や雨に…

俳誌「雉」7月号から

田島 和生 主宰俳句 たんぽぽの絮の高舞ひ津軽富士 束の間をこの星に酌み春愁ひ 初鰹稿を草して一盞を 同人作品評(5月号) 中田 尚子 春の雨本の匂ひの牧師室 福江 ちえり 「本の匂ひ」に、うっとりとなった幼い頃を思い出しました。掲句は「牧師室」です…

6月22日(日)富山高志句会

兼題:「あいの風」青木 和枝 選 ◎あへの風カフェーテラスに声弾け 小林 れい子 山小屋に目高のおよぐガラス鉢 小室 登美子 草庵の苔の深きや沙羅の花 藤井 薫 万緑や吊り橋渡る親子猿 小林 亮文 青芝の中庭広し版画展 林 喜美子 隷書なる葷酒の碑文あゆの風 …

俳誌「雉」6月号から

田島 和生 主宰 俳句 巌より源泉しぶき羊歯萌ゆる 打たせ湯に男の撓ふ山桜 牛飼の胸へ火の跳ね春暖炉 同人作品評 (4月号) 中田 尚子葉牡丹の渦のほぐるる忌明けかな 石黒 哲夫 「葉牡丹」は、もともとキャベツの一種から改良されたものだそうで、葉が牡丹…

6月8日(日)雉金沢句会

兼題:「青葉」石黒 哲夫 選◎虚無僧の尺八響き青葉光 生田 章子 父と子の憲法談義冷酒酌む 小林 れい子 のびやかな船曳き唄やあゆの風 青木 和枝 男湯に己一人や梅雨に入る 亀田 次郎 梅雨の入り宿題記すガラスペン 小林 れい子 梅雨に入る牛舎の前の塩の山 …

新句会のお知らせ

〜 「雉」アーモンド句会 〜指導 aaa 福江 ちえり あああ「雉」同人・俳人協会会員 幹事 aaa 本多 静枝ああああ 「雉」会員・6月号巻頭投句 3句〜5句 aaaaaa 互選 5句 ※ 初心者の方、歓迎いたします。当日、どなたでもお越しください。 五・七・五の定型…

6月2日(月)雉十日会句会

小室 登美子 選 ◎垂直の段の鐘楼新樹光 (匿名) 若葉風役も旧居の壁白し 野澤 多美子 大社ご修復成り若葉光 (匿名) 川の字に緋鯉並びて動かざる (匿名) 泥んこの田植ゑ学習おどける子 山田 光子 その他 鎮守の杜沈みそうなり麦の秋 小室 登美子 山開き…