「雉」北陸地区のブログ

「雉」句会の活動を公開しています

9月30日(金)雉十日会

於:おやべコミュニティセンター 1F

ミニトマト揺らせばぽとり篭の中    野澤 多美子
露草を引けばずるずる花つづく
泥つけて秋茄子光る下枝かな

小流れに影うつしゐる彼岸花      松本 よね子
切通し鉄砲百合のどこまでも
法師蟬夕影迫る千枚田

新米の味香り艶三拍子         西野 可代子
朝市の小茄子漬物母の味
川風にしきりに揺るる秋桜

秋風の強きに鳶の集まり来       佐瀬 元子
白波の沖に立ち来る秋の暮
音たてて水閘門へ秋日和

笑み栗やはじけて光る寺の庭      松田 文子
岩陰に小さき竜胆僧ヶ岳
木道に靴が鳴る鳴る草紅葉

雨粒をはじき葛の葉揺れにけり     久保田 美佳
鳴き交はす海鳥たちに風さやか
流木の浮き沈みゆく秋の海

庭をゆく猫の目光る月明り       志賀 理子
針に糸通して灯火親しめり
荷を解けば父の育てし甘藷かな

須磨の浦タンカー沖へ秋入日      金山 多美子
世の中は不穏なれども稲稔る
黙然と佇むふたり鯔跳ぬる

はち巻を結び直して天高し       潟淵 恵美子
隠れん坊声の呼び合ふ霧の中
挨拶を交はす笑顔や野路の秋

まじまじとさんさ林檎の紅ほのか    山田 光子
村祭朝の合図の響きけり
方丈記秋の出水の記述読む

背の子の寝たかと問はれ秋夕焼     福江 ちえり
猫じやらし大きな房を選る子かな
洞窟に潮の鳴りゐる秋気かな

次回、 10月30日(月)午後1時〜4時 (雉全国大会のため変更しています)
次々回、12月 4日(月)午後1時〜4時
於:おやべコミュニティセンター 1F

          〈お知らせ〉
公民館祭    10月 8日(日) 俳句短冊の展示をいたします。
芭蕉俳句大会  10月28日(土) 13時より選句開始。倶利伽羅合戦のご講演があります。