「雉」北陸地区のブログ

「雉」句会の活動を公開しています

3月6日(月)雉十日会

於:おやべコミュニティセンター 1F

春雪や黒猫の艶いやませり       小室 登美子
霊水の迸る音寒日和
棒状の涅槃団子の蒸し上る

渓深き湯宿にすする鮟鱇汁       野澤 多美子
ねばねばと千枚漬けや箸を逃げ

ゆつくりと顔確かめて雛飾る      志賀 理子
仁王立ち話す可からず恵方巻

かげろひの小川へ伸びる猫柳      潟渕 恵美子
瀬戸渡る橋へ自転車風光る

黒椀に蛤二つ晴着の子         松田 文子
淡雪や水墨めきし医王山

卒業式答辞聴く子の肩震へ       佐瀬 元子
皆勤賞見せまはりたり卒業子

木の枝にしつかり結ぶ巣箱かな     西野 可代子
見上ぐれば咲き満ちてをり庭の梅

異国より雛飾りしと子等の声      本多 静枝
春めきてピエロ飛び出す時計台

語りかけ語りかけつつ雛納め      山田 光子
啓蟄の兆しを探す散歩道

店先の鶯餅や二つ買ふ         松本 よね子
薄氷や余呉湖の梅の影うすし

春鴨のつがひ飛び立ち八雲かな     福江 ちえり
薄ぺらの胴反り返る踏絵かな

次回、4月3日(月) 午後1時〜4時
於:おやべコミュニティセンター 1F
自選30句をご用意ください。