兼題「月」
石黒 哲夫 選
◎村祭手品の種を見せもして 吉田 泰子
鵙鳴くや木曾路に残る高札場 吉田 泰子
上弦の月へむぎやの笠回す 吉田 泰子
大空のコスモス原へ子ら放つ 度山 紀子
コスモスや一口の茶にむせてゐし 石尾 幸子
コスモスの倒れて風の道となり 本多 静枝
菊日和媼長居の駐在所 後藤 桂子
太平 栄子 選
◎上弦の月へむぎやの笠回す 吉田 泰子
月光や水平線を闇に引き 福江 ちえり
雲水の音なく過ぎり秋涼し 小林 亮文
大風車静かに回る良夜かな 青木 和枝
爽やかや若き漁師の声通る 佐瀬 元子
丸刈りの五十年ぶりの秋遍路 海野 正男
大空のコスモス原へ子ら放つ 度山 紀子
青木 和枝 選
◎窓を開け病母に見する今日の月 潮音
蜜を吸ふ秋蝶の羽根ゆれ大き 佐瀬 元子
影笛の誘ふ離れや今年酒 潮音
零余子飯松葉を添へしお斎かな 木谷 美奈子
後の月帆を上げしまま舟舫ふ 海野 正男
新入会者 後藤 桂子 さん
句歴も長く、とても御上手な方です。
どうぞ宜しくお願い申し上げます。
次回 11月10日(日)午後1時より
金沢彦三公民館 2F
兼題「花八手」