「雉」北陸地区のブログ

「雉」句会の活動を公開しています

3月10日(日)雉金沢句会 2019

於:金沢彦三公民館2F

田島和生「雉」主宰をお招きして開催されました。

 

田島 和生 主宰俳句

   嬰ねむりその母ねむりうららけし 

   白山はしろがね光り雉歩む

   山笑ふあらはに鰐の乱杭歯

 

youtu.be

 

田島 和生 主宰 選

〈特選〉

   水底の日の斑を散らす鮠の影  辻江 恵智子

   沈香の燻る仏間や春障子    木谷 美奈子

   春灯のまたたき増ゆる散居村  福江 ちえり

   荷下ろしの埠頭を往き来初燕  豊田 高子

   慟哭の涙いくばく涅槃絵図   海野 正男

〈並選〉

春立てり赤いヒールのバスガイド    小林 れい子

藁しべを手に手に持ちて田螺釣る    小林 亮文

牛小屋は赤屋根ばかり春霞       福江 ちえり

住み替へて汁椀を買ふ春の風      青木 和枝

梅の花びら風に乗りゆけり      佐瀬 元子

海に向く防人の碑や霾ぐもり      後藤 桂子

涅槃西風魞を見廻る小舟かな      豊田 高子

潜りたる千本鳥居冴返る        海野 正男

春の浜鳶の狙ふこぼれ雑魚       豊田 高子

合格を孫のスキップ真似にけり     中山 ちえ

一瞬に尖塔よぎる初燕         青木 和枝

立山の真白に光り鳥帰る        山岸 昭子

睦み合ふ小鳥を愛でて青き踏む     生田 章子

雛かざる上がり框に男下駄       辻江 恵智子

荒鋤の土の湯気立ち春浅し       後藤 桂子

獅子乙女北斗牛飼朧かな        海野 正男

雪垣を解けば鯉寄る口まろし      山岸 昭子

たんぽぽの絮吹き競ひ下校の子     度山 紀子

春塵や地蔵の袈裟の真新し       小林 亮文

柾角(まさかく)を滑る鉋や山笑ふ     田崎 宏

置き薬減ることもなし三月来      本多 静枝

海空を白き鳥舞ふ春夕焼        山岸 昭子

夕東風や小股でかける割烹着      田崎 宏

木の芽風ヨットの艇庫開きたる     海野 正男

病室に射し込む春日はよ癒えよ     辻江 恵智子

公魚漁舟より大き一枚帆        海野 正男

お社の幟を立てる梅日和        山岸 昭子

一二三点滴数へ春眠す         度山 紀子

卵かけご飯かしやかしや木の芽晴    度山 紀子

貝殻を使ひすする子蜆汁        木谷 美奈子

山の牧弓張浮かび冴返る        福江 ちえり

春の日に黒目きらりと鴉かな      佐瀬 元子

 

次回、4月14日(日)午後1時~4時

於:金沢彦三公民館2F  

投句:当季雑詠5句