「雉」北陸地区のブログ

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9月23日(日)富山高志句会〜田島先生をお迎えして〜

富山高志句会九月例会は、「雉」主宰 田島 和生 先生をお迎えして、吟行句会を行いました。
吟行地は、「民俗民芸村・五百羅漢」です。
基本的に自由行動でしたが、「売薬資料館」「民俗合掌館」「考古資料館」などを見学し、
五百羅漢を回って、句会会場へと向かいました。

富山県教育記念館」 午後1時より 
投句1人5句 互選7句

     栃の実の己が浮根に割れて落つ   田島 和生

 田島 和生 先生 選

鬼の子を頭(つむり)にのせて羅漢さま   小室 登美子
手斧目の大黒柱豊の秋           青木 和枝
涼新た漆びかりの米の櫃          吉田 泰子

 露寒の土間に鳴りたる下駄の音       福江 ちえり
 合掌の土間にくゆらす蚊遣り香       吉田 泰子
 合掌家の根曲り梁や秋の風         大上 章子
 秋澄むや羅漢詣での靴の音         小林 れい子
 銀杏のころころおちて坂の道        白川 晴美
 傾ぎ立つ坂の羅漢や竹の春         福江 ちえり
 玄関の靴の間より虫の声          林 喜美子
 萱葺きの屋根に生ふるや秋の草       佐瀬 元子
 秋湿り手擦れのしるき懸場帳        山岸 章子
 つゆけしや根曲り梁の煤光り        青木 和枝
 似し顔の五百羅漢や名残の蚊        生田 章子
 夕月夜不意に飛び出す黒き猫        林 喜美子
 父に似し羅漢の像や秋彼岸         小林 亮文
 売薬の木枡あまたや小鳥来る        山岸 章子
 雨雲のかかる医王嶺秋意かな        石尾 幸子
 黄落や渡り廊下の板きしむ         藤井 薫
 阿羅漢の輪袈裟幾重に竹の春        吉田 泰子
 口あけて叫ぶ羅漢や草の花         青木 和枝
 売薬の役者絵版画小鳥くる         青木 和枝
 鈴の音を響かせ登る天高し         佐瀬 元子
 秋ともし反魂丹の処方読む         吉田 泰子
 日没を経唱へつつ大根蒔く         度山 紀子
 大根蒔きじっと見つむる下校の子      小林 れい子
 木の実落つ五百羅漢へ坂続き        藤井 薫

大変、充実した句会でした。皆様お疲れさまでした。
吟行地の民俗民芸村にて、田島先生は「蛙」の置物を購入されましたが、無事にお帰りになったことでしょう。
お忙しい中、お越しくださいました田島先生には、高志句会一同、心より御礼申し上げます。
有難うございました。また、どうぞ宜しくお願い申し上げます。

次回 10月21日(日) 
   富山県教育記念館 午後1時より
兼題 「芒(薄)」

見学者、初心者の方、歓迎致します。
お気軽にお越しください。お待ちしております。
会場周辺は一方通行となっておりますので、お車でお越しの方はご注意ください。
駐車場は地階です。無料ですので、受付にて必要事項をご記入ください。