富山高志句会九月例会は、「雉」主宰 田島 和生 先生をお迎えして、吟行句会を行いました。
吟行地は、「民俗民芸村・五百羅漢」です。
基本的に自由行動でしたが、「売薬資料館」「民俗合掌館」「考古資料館」などを見学し、
五百羅漢を回って、句会会場へと向かいました。
「富山県教育記念館」 午後1時より
投句1人5句 互選7句
栃の実の己が浮根に割れて落つ 田島 和生
田島 和生 先生 選
◎鬼の子を頭(つむり)にのせて羅漢さま 小室 登美子
◎手斧目の大黒柱豊の秋 青木 和枝
◎涼新た漆びかりの米の櫃 吉田 泰子
露寒の土間に鳴りたる下駄の音 福江 ちえり
合掌の土間にくゆらす蚊遣り香 吉田 泰子
合掌家の根曲り梁や秋の風 大上 章子
秋澄むや羅漢詣での靴の音 小林 れい子
銀杏のころころおちて坂の道 白川 晴美
傾ぎ立つ坂の羅漢や竹の春 福江 ちえり
玄関の靴の間より虫の声 林 喜美子
萱葺きの屋根に生ふるや秋の草 佐瀬 元子
秋湿り手擦れのしるき懸場帳 山岸 章子
つゆけしや根曲り梁の煤光り 青木 和枝
似し顔の五百羅漢や名残の蚊 生田 章子
夕月夜不意に飛び出す黒き猫 林 喜美子
父に似し羅漢の像や秋彼岸 小林 亮文
売薬の木枡あまたや小鳥来る 山岸 章子
雨雲のかかる医王嶺秋意かな 石尾 幸子
黄落や渡り廊下の板きしむ 藤井 薫
阿羅漢の輪袈裟幾重に竹の春 吉田 泰子
口あけて叫ぶ羅漢や草の花 青木 和枝
売薬の役者絵版画小鳥くる 青木 和枝
鈴の音を響かせ登る天高し 佐瀬 元子
秋ともし反魂丹の処方読む 吉田 泰子
日没を経唱へつつ大根蒔く 度山 紀子
大根蒔きじっと見つむる下校の子 小林 れい子
木の実落つ五百羅漢へ坂続き 藤井 薫
大変、充実した句会でした。皆様お疲れさまでした。
吟行地の民俗民芸村にて、田島先生は「蛙」の置物を購入されましたが、無事にお帰りになったことでしょう。
お忙しい中、お越しくださいました田島先生には、高志句会一同、心より御礼申し上げます。
有難うございました。また、どうぞ宜しくお願い申し上げます。
次回 10月21日(日)
富山県教育記念館 午後1時より
兼題 「芒(薄)」
見学者、初心者の方、歓迎致します。
お気軽にお越しください。お待ちしております。
会場周辺は一方通行となっておりますので、お車でお越しの方はご注意ください。
駐車場は地階です。無料ですので、受付にて必要事項をご記入ください。