「雉」北陸地区のブログ

「雉」句会の活動を公開しています

金沢句会 2020.9.6通信

令和2年(2020)3月より休会となっておりました

「雉」金沢句会は、通信句会として再開されました。

 

田島和生主宰 後日選

◎国訛ゆき交ふ市場加賀なすび    小林 亮文

◎田を廻り先へ先へと稲雀      豊田 高子

◎峡の朝光もみ合ふ鳥威し      後藤 桂子

◎書きあぐむコラム一篇虫の闇    辻江 恵智子

 

生け垣に這うて朝顔咲きにけり    中山 ちえ

秋澄むや鼠多門の香しく       本多 静枝

茄子トマト下げて碁敵不意に来る   辻江 恵智子

秋の野や腹波打ちて牛ねまる     豊田 高子

薬草のほまち畑や里の秋       後藤 桂子

立山の稜線あはく処暑迎ふ      山岸 昭子

昼顔の影の濃かりし水の底      福江 ちえり

庭先の初の穂刈りの匂ふかな     生田 章子

菩提寺の花頭の窓や萩の風      本多 静枝

木端屋根めくれてゐたり秋あかね   後藤 桂子

新涼や風のかすかに松林       福江 ちえり

陶蝦蟇の麦藁帽子かぶりをり     宮崎 惠美

稲刈りの合間水飲む若い衆      生田 章子

濡れ縁の前を曲水初紅葉       小林 亮文

県境の峠越ゆるやカンナ燃ゆ     辻江 恵智子

白百合の崖になだるる浜の風     福江 ちえり

青北風やトランペットを一斉に    度山 紀子

燈下親しパソコンの指なめらかに   辻江 恵智子

真鰯をさばく翁の指太し       田崎 宏

白樺を覆ふ狭霧や輪読会       豊田 高子

ナナハンの浜辺を飛ばし夏の果    福江 真里子

秋風や醬のにほふ旧街道       度山 紀子

水澄んで隠るる泥鰌見え始む     生田 章子

山麓の寺のひつそり百日紅      小林 亮文

前山へ畦の真つ直ぐ蕎麦の花     豊田 高子

大文字映ゆるグラスを呑みほせり   後藤 桂子

根こそぎに木の横たわる出水あと   福江 ちえり

珠洲焼の壺へ一枝花木槿       福江 真里子

犀の子は眼のつぶらなり夜の秋    海野 正男

 

次回、10月1日まで、本多静枝さんへお送りください。