「雉」北陸地区のブログ

「雉」句会の活動を公開しています

雉金沢句会(10月通信句会)

雉金沢句会は、コロナ感染拡大予防のため

通信にて行っています。

〈11月例会〉

小林 亮文 選

〇ちちははを包む日差しや秋彼岸   辻江 恵智子

 一揆在ありし里の静寂や鳥威    辻江 恵智子

 衣擦れの古刹の廊下月明り     豊田 高子

 葛の葉に雨脚粗く九十九折     豊田 高子

 医王嶺の朝日透けくる柿簾     田崎 宏

 

佐瀬 元子 選

〇雨を溜め刈田に深き足のあと    福江 ちえり

 窓越しの夫逝きし山澄みてをり   度山 紀子

 微笑まぬ日もある遺影花木槿    宮崎 惠美

 僧送りつるべ落としの子の忌日   本多 静枝

 濃竜胆挿して生花締まりけり    中山 ちえ

 

海野 正男 選

〇ぬばたまの夜風に匂ふ今年藁    後藤 桂子

 おまけにと歪を二つ梨売女     辻江 恵智子

 獺祭忌キャッチボールの声弾む   豊田 高子

 医王嶺の朝日透けくる柿簾     田崎 宏

 つづれさせ藍の染みたる攪拌棒   豊田 高子

 

田崎 宏 選

〇手に掬ふ水の硬さや新豆腐     後藤 桂子

 衣擦れの古刹の廊下月明り     豊田 高子

 四、五歩退き姿確かむ菊師かな   後藤 桂子

 微笑まぬ日もある遺影花木槿    宮崎 惠美

 珈琲の豆挽く和尚萩日和      宮崎 惠美