雉金沢句会は、コロナ感染拡大予防のため
通信にて行っています。
〈11月例会〉
小林 亮文 選
〇ちちははを包む日差しや秋彼岸 辻江 恵智子
一揆在ありし里の静寂や鳥威 辻江 恵智子
衣擦れの古刹の廊下月明り 豊田 高子
葛の葉に雨脚粗く九十九折 豊田 高子
医王嶺の朝日透けくる柿簾 田崎 宏
佐瀬 元子 選
〇雨を溜め刈田に深き足のあと 福江 ちえり
窓越しの夫逝きし山澄みてをり 度山 紀子
微笑まぬ日もある遺影花木槿 宮崎 惠美
僧送りつるべ落としの子の忌日 本多 静枝
濃竜胆挿して生花締まりけり 中山 ちえ
海野 正男 選
〇ぬばたまの夜風に匂ふ今年藁 後藤 桂子
おまけにと歪を二つ梨売女 辻江 恵智子
獺祭忌キャッチボールの声弾む 豊田 高子
医王嶺の朝日透けくる柿簾 田崎 宏
つづれさせ藍の染みたる攪拌棒 豊田 高子
田崎 宏 選
〇手に掬ふ水の硬さや新豆腐 後藤 桂子
衣擦れの古刹の廊下月明り 豊田 高子
四、五歩退き姿確かむ菊師かな 後藤 桂子
微笑まぬ日もある遺影花木槿 宮崎 惠美
珈琲の豆挽く和尚萩日和 宮崎 惠美