「雉」北陸地区のブログ

「雉」句会の活動を公開しています

2013-01-01から1年間の記事一覧

6月9日(日)雉金沢句会

兼題:「鮎」 石黒 哲夫 選 ◎鮎日記古文書めきて繙きぬ 海野 正男 草取りの畑に拝む入り日かな 小林 れい子 若鮎の串焼きにふる能登の塩 田崎 宏 柔らかき鮎の息づくたなごころ 福江 ちえり 簗守りの網繕ひや雨しとど 青木 和枝 片陰に買ふてくだいと朝市女 …

俳誌「雉」6月号から

白蝶々二階の書斎越えゆけり 田島 和生 同人作品評(4月号) 田中 春生ぬかるみの足跡凍つるどんど果て 福江 ちえり どんどを消した後のぬかるみに残る足跡。その足跡のまま、ぬかるんでいた土が凍てついているのである。寒気の強さと荒々しさが伝わってく…

「雉」能登吟行ツアー

「雉」能登吟行ツアー 報告 静岡の方々 関西の方々 北陸の方々 田島 和生 主宰 選特選 師の句碑に触るる青葉の枝垂れ梅 小室 登美子 特選 内灘の沖の暗さや花とべら 小林 美成子 特選 ほととぎす檜の匂ふ座禅堂 神田 美穂子 老鶯や柿葺きなる屋根の反り 佐瀬…

第20回 同人会総会 金沢吟行会 5月26・27日

田島 和生 主宰 選特 選 海鵜とぶ金沢城の松の上 大前 幸子 準特選 白山の風や太藺は相触れず 森 恒之 涼しさや塩田の句の白き文字 濱本 美智子 犀川のきらめきに散るえごの花 天野 桃花 玫瑰や夕日溶けゆく能登の海 檜垣 恵子 徹句碑を囲める石蕗の青葉かな…

祝・文学の森賞

佐藤 尚夫 先生が、句集『薔薇』において、文学の森賞を受賞されました。 謹んでお祝い申し上げます。 これからもお元気に、素晴らしい俳句をたくさんお見せ下さい。 また、後に続く私たちにご指導下さい。 もうすぐ同人総会です。林 徹 先生の句碑をお訪ね…

俳句写真館〜金沢城公園〜

再建された金沢城、菱櫓。白く輝くような屋根は鉛瓦です。青空が広がり、金沢城公園で過ごす時間はとても贅沢なひと時。] 金沢城は、石垣の博物館。 石垣は戸室山から運ばれた「戸室石」。戸室石は比較的弱く、こまめに修理が必要だったために、各時代の技術…

俳句写真館〜尾山神社〜

尾山神社のステンドグラス。 かつては海から見えたそうです。 鯉の池に藤棚。鯉は丸々太って、人影に寄ってきます。 力石もあります。刻字が見事です。「さし石」とあります。 綾子先生の句碑。 「鶏頭を三尺離れもの思ふ」 句碑は、裏手、東神門近くにあり…

5月19日(日)富山高志句会

兼題:「植田」青木 和枝 選 ◎夏風邪の床へ一吹きローズの香 小林 れい子 白鳥の里一望の植田かな 小林 れい子 深深と足あと透くる植田かな 大上 章子 満々と植田の水や剱岳 小林 れい子 葉桜や駆け来るさまの火牛像 吉田 泰子 卯の花や小さき鳥居の繭の神 …

俳句写真館 〜倶利伽羅峠〜

石川と富山の県境にある倶利伽羅峠。 そこにある「芭蕉句碑」をご紹介します。 「あかあかと日はつれなくも秋の風」 「義仲の寝覚めの山か月悲し」倶利伽羅峠の日暮れ。花は散ってしまいました。 残る花を見つけました。 猿ヶ馬場にある、芭蕉の俳句。

5月12日(日)雉 金沢句会

兼題:「菖蒲」石黒 哲夫 選 ◎狩衣のこきりこ踊り花菖蒲 青木 和枝 もののふの高き慰霊碑余花の雨 吉田 泰子 点滴を臥して見詰むる夏初め 宮崎 明倫 葉桜や子供歌舞伎の捨て台詞 吉田 泰子 沼床の芥突き抜け菖蒲の芽 小林 亮文 七瀬川なだるる如く懸り藤 本…

俳誌「雉」5月号から

林徹先生 師の名乗るこゑがぴしりと春の夢 田島 和生 ★★★ お知らせ ★★★ 文學の森賞に 佐藤尚夫句集 『薔薇』 株式会社文學の森主催の第五回文學の森賞に佐藤尚夫句集『薔薇』が選ばれました。 去年三月までの一年間に同社から出版された句集に対し、月刊「俳…

4月30日(火)雉十日会吟行会

雉十日会 倶利伽羅・埴生若宮古墳 吟行会 報告石動駅 10:00 出発 =源平ライン= 猿ヶ馬場 散策 ★八重桜 若宮古墳 ★前方後円墳 朝顔型埴輪(一部)出土 埴生八幡宮 ★義仲戦勝祈願〈句会〉 倶利伽羅源平の郷 埴生口振興棟 13:00〜 投句 5句 互選 …

4月28日(日)富山高志句会

兼題:「パンジー」「菫」青木 和枝 選 ◎義仲寺の巴の墓の菫かな 藤井 薫 しやぼん玉気まづき空気流れゐて 野崎 郁雄 歌碑の辺にぜんまい解け志功の居 吉田 泰子 見晴るかす荒磯の海や梨の花 小林 れい子 聖堂の屋根をこぼるる恋雀 福江 ちえり 杣道の手入れ…

「雉」能登吟行ツアー 参加者募集中!

北陸地区主催 「雉」能登吟行ツアー 田島 和生 主宰をかこんで…5月27日(月) 金沢駅西口 午後1時 出発 15:00〜15:50 曹洞宗大本山総持寺 ★建物は国指定有形文化財 16:20 輪島温泉 ホテル高州園 句会・懇親会 ★御陣乗太鼓 5月28日(火…

4月14日(日)雉金沢句会

兼題「春の鳥」「百千鳥」石黒 哲夫 選 ◎貸杖の一揆の山や百千鳥 (匿名) おろし金に指先すれり四月馬鹿 小室 登美子 初蛙草へ跳び出す土の色 福江 ちえり あやす児の欠伸もらひて百千鳥 小林 れい子 春嵐切り岸いよよ峙てり 小林 亮文 囀りに応ふ囀り奥医…

俳誌「雉」4月号から

被爆樹の浮根に触れて蓬萌ゆ 田島 和生 紅頬集 秀句・佳句 がうがうと暗渠揺るがす雪解かな 海野 正男 肩上げの春着の幼兎跳び 野澤 多美子 寒雀ポップコーンに寄り来たり 大上 章子以上です。おめでとうございます。 また、大上 章子 さんが、「各地だより…

4月1日(月)雉十日会句会

小室 登美子 選 ◎水明かり庇に踊る春隣 野澤 多美子 いつもより早き開花に戸惑へり 金山 多美子 下萌や盤持石の影まろし 福江 ちえり 霾や目鼻かくして遠会釈 山田 光子 純白の蕾ふふめる桜かな 福江 ちえり 春の旅ラドン豊富な湯につかり 小室 登美子 退職…

3月24日(日)富山高志句会

兼題:「啓蟄」青木 和枝 選 ◎中庭の空真四角に鳥帰る 福江 ちえり 啓蟄の雨に暮れゆく祇園かな 藤井 薫 声上げて寝返へる稚児や春隣 石尾 幸子 船宿に残る荷揚げ場蕗のたう 吉田 泰子 啓蟄の朝の立山遥かなり 度山 紀子 捨て舟に昨夜の雨あとつくしんぼ 吉…

林 徹 先生 思い出写真

3月20日は、林 徹 先生のご命日です。 林 徹 先生 と 佐藤 尚夫 先生 成巽閣前にて(金沢) 林 徹 先生、お分かりになりますか? 佐藤 尚夫 先生もいらっしゃいますよ。

3月10日(日)雉金沢句会

兼題「菜の花」石黒 哲夫 選 ◎砂噛むや男一人の蜆汁 海野 正男 如月や見舞無用の葉書受く 青木 和枝 ふらり出て草一つ抜くのどけさよ 太平 栄子 水温み広告厚き新聞紙 田崎 宏 暮れてなほ菜の花明かり平家谷 (匿名) 知恵の輪を解くごと外す雪囲い 小林 れ…

3月4日(月)十日会句会

小室 登美子 選 ◎やはらかき雪の玉投げ振り向かす (匿名) 雪解川大根のしっぽ流れ来る 松本 よね子 蕗の薹散歩の仔犬にほひ嗅ぎ 本多 静枝 薄墨の空に崩るる花辛夷 福江 ちえり また来てねと病む人の窓春灯し 野澤 多美子その他 皆さんの句 雛の前小さき衣…

俳誌「雉」3月号から

君逝きて能登は荒星ばかりかと 田島 和生 同人作品評(1月号) 国枝 隆生みちのくや脚一本の稲のにほ 小室 登美子 刈り取り後の稲束を干す方法は地方によって、様々である。この句は一本の棒で稲束を円錐形に組んでいく藁塚である。この句では〈脚一本の〉…

2月17日(日)富山高志句会

兼題「日脚伸ぶ」青木 和枝 選 ◎涅槃図に鮮やかな空ありにけり 小室 登美子 木魚打つ早きテンポや日脚伸ぶ 小室 登美子 一心に漢字練習日脚伸ぶ 佐瀬 元子 粉雪の砂絵のごとし苔の庭 小林 れい子 とんとんと話しの進む余寒かな 野崎 郁雄 流れ藻の張りつく礁…

力石の俳句 ご応募

雉「関東地区だより」より、力石の俳句をお送りいただきました。古岡 壽美恵 様 にび色に沙羅の芽吹きや力石 (千葉県市川市 本八幡 八幡八幡宮)お送りいただいた作品は、四日市大学教授 高島 愼助 先生の御著書『力石を詠む』シリーズに掲載していただく他…

2月10日(日)雉金沢句会

石黒 哲夫 選 ◎長病みの母の手さすり春日向 度山 紀子 穏やかな貫首の染筆春座敷 中山 ちえ 春立ちて堰に鷺来る男川 池上 愛子 榾の宿嬶座にほぐす旅疲れ 吉田 泰子 仁王像丹色痩せたる余寒かな 青木 和枝 寒潮の満ちタンカーの現はるる 小室 登美子 春の日…

2月4日「雉」十日会句会

小室 登美子 選 ◎女どち葱を手に手に市場かな 福江 ちえり 寒晴や鹿に水筒舐むらるる 佐瀬 元子 狛犬の口真似る児や水温む 野澤 多美子 春コート着てウィンドーに映し見る 福江 ちえり 肩に重し父のデニムの春ジャケツ 福江 ちえり 寒禽の金切りこゑを残し飛…

俳誌「雉」2月号から

石柱に嵌むる標札冬すみれ 田島 和生 同人作品評(12月号) 国枝 隆生つづれさせ理髪師夜の透析へ 佐藤 尚夫 掲出句の「理髪師」は作者の知人であろう。立ちづめの理髪業を終えた日の夜、いつものように透析に出かける知人を見る作者眼が優しい。それは哀…

1月20日(日)富山高志句会

平成25年 富山高志句会 新年俳句大会報 天 歌会始披講は尾長鶏のごと 小林 亮文 地 唐門の龍の鉤爪初日差す 吉田 泰子 人 婆抜きの大好きな児や三ヶ日 青木 和枝 兼題「新年」に関するもの 青木 和枝 選 ◎歌会始披講は尾長鶏のごと 小林 亮文 初鴉銀色(しろ…

1月15日「雉」十日会句会

初句会は、新年会も兼ねて開催されました。小室 登美子 選 ◎風の来て榾の腹より炎(ほむら)立つ 福江 ちえり 初夢に畠つぎつぎ耕して 吉岡 ユキ 介護する友励まして女正月 金山 多美子 干支の巳をこわごわ覗く年賀状 山田 光子 高だかと僧の干し物花足袋も (…

力石を詠む(六)

四日市大学教授 高島愼助先生より 「力石を詠む(六)」をお届いただきました。 「雉」北陸地区のブログにおいてご応募いただきました俳句すべてが、掲載されています。 その一部をご紹介いたします。 書家 板羽 千瑞子さんの揮毫です。青木和枝さん吉田泰子…