「雉」北陸地区のブログ

「雉」句会の活動を公開しています

2015-01-01から1年間の記事一覧

7月26日(日)富山高志句会

兼題:「浴衣」青木 和枝 選 ◎藍染の浴衣の嫗車椅子 藤井 薫 留学生汗に張りつく浴衣かな 福江 ちえり 鍵盤の小さき指や初浴衣 小室 登美子 新駅に跣足の雲水通り直ぐ 生田 章子 青年の脛の白さや浴衣掛 小林 れい子 木にぶつかり軒にぶつかり唖の蟬 佐瀬 元…

7月12日(日)雉金沢句会

兼題:「涼し」石黒 哲夫 選 ◎瀧行を終へて地酒を廻し呑む 後藤 桂子 天女舞ふ壁画へとどく鐘涼し 吉田 泰子 畝傍山称ふる若者風涼し 佐瀬 元子 籐寝椅子風のめくりしリルケ集 後藤 桂子 剣道着きりつと着込む涼しさよ 佐瀬 元子 説教は目からうろこや男梅雨 …

7月6日(月)雉十日会句会

於:おやべコミュニティセンター小室 登美子 選 ◎泣き止みしみどり児の目の涼しさよ 本多 静枝 フルートの山中節に梅雨忘れ 潟渕 恵美子 洗車せる飛沫をかはし夏燕 福江 ちえり 字のにじむ寄進の瓦風青し 佐瀬 元子 母子鹿草食ふ音の逞しく 福江 ちえり〈そ…

俳誌「雉」7月号から

主宰俳句 遥かなるもの 田島 和生 遥かなるものへ声張り朝の雉 朝日差ひゆつと風切る燕かな 紅つけてあち見こち見と豆の花 蓮芽吹く寺に七つの捨火鉢 夏鴨の一羽は逸れて二羽翔る 風にちり小鳥にこぼれ白卯木 小海老のせ安芸も奥なる祭鮓 草の絮舞ふや落日刻…

6月28日(日)富山高志句会

兼題:「虫干」青木 和枝 選 ◎隆々と血潮の熱き袋角 福江 ちえり 鹿の群木陰へ走る白雨かな 佐瀬 元子 夫のメモはらりと落つる曝書かな 度山 紀子 夭折の兄のマントや土用干 小林 れい子 風入れの尼の法衣の濃むらさき 小室 登美子 住職の縞のすててこ雨戸引…

6月14日(日)雉金沢句会

兼題:「菖蒲」石黒 哲夫 選 ◎杖持たぬ日もある夫や雲の峰 宮崎 惠美 城据えて野にいちめんの姫女苑 太平 栄子 裾からげ水撒く女将蔵の町 小林 れい子 青田道一人駆くるれば皆駈くる 山岸 昭子 葦簀織る小屋つつ抜けに湖の風 吉田 泰子 歳時記に亡き師の例句…

俳誌「雉」6月号から

主宰俳句 青 麦 田島 和生 主宰 青麦の風のつやめき安土かな 虚子の忌や煙雨隠れの大比叡 富士の嶺は青く翳りて春がすみ 鳥の恋枝々はねてかまびすし 石椅子に触れで初蝶飛びにけり 蝌蚪わつと生まれ尾を振る雨模様 奪衣婆(だつえば)の膝に触れゐしあたた…

6月1日(月)雉十日会

於:おやべコミュニティセンター小室 登美子 選 ◎渓流へきらりと光り夏落葉 佐瀬 元子 子鶺鴒尾をぴくぴくと柵伝ふ 野澤 多美子 薫風や部活帰りの赤パンツ 佐瀬 元子 入港の豪華客船あいの風 松田 文子 黒日傘時々廻し立ち話 本多 静枝〈その他の作品〉 くり…

5月22日(日)富山高志句会

兼題:「麦の秋」青木 和枝 選 ◎麦秋や開業を待つ観覧車 吉田 泰子 山鳩のこゑのくぐもる緑雨かな 小室 登美子 立山は空へ融け込み麦の秋 福江 ちえり 横断の真白きペンキ新樹光 大上 章子 麦秋や友手作りの布草履 林 喜美子 一人居の茄子の花咲く畑かな 石…

5月10日(日)雉金沢句会

「雉」主宰 田島 和生 先生をお招きして…兼題:「祭」田島 和生 先生 選〈特選〉 種蒔くや夫に習いて土を寄せ 西野 可代子 目力の溢るる男の子祭獅子 本多 静枝 跳ね上がる足裏の揃ひ祭獅子 福江 ちえり 石鹸玉ふはりふはりと松の枝 西野 可代子 祭獅子大口…

俳誌「雉」5月号から

主宰俳句 春 田 打 田島 和生 蜆殻照つて近江の春田打 老僧へ閻魔へ初音惜しみなく 梅香る墓の武将に安芸の酒 のどけしやちよんと墨おく達磨の目 草道の靴のちらばる花菜風 春眠のうつらうつらと遠烏 藤棚の諸蔓(もろつる)はねて太芽かな 藪椿竹林を日のつ…

4月30日(木)雉十日会

岩瀬浜吟行会 国指定重要文化財 北前船廻船問屋「森家」 吟行於:富山市立岩瀬公民館 時:午後1時〜3時30分小室 登美子 選◎天窓の日差し真中に夏座敷 福江 ちえり 著莪の花土蔵の鏝絵黒ずみて 佐瀬 元子 薫風や手鏡並ぶ女中部屋 福江 ちえり 若楓おび戸…

4月26日(日)富山高志句会

兼題:「松の花」青木 和枝 選 ◎津波被災慰霊碑守る松の芯 度山 紀子 田水張るかいによの在所黄昏るる 小林 れい子 古民家の手作り展や緑立つ 林 喜美子 花菜畑百四歳の母逝けり 度山 紀子 耕運機購ふ夫の気負ひかな 小室 登美子 宵の月浮べてゐたる花の山 …

4月13日(日)雉金沢句会

兼題:「桜」「花」石黒 哲夫 選 ◎百歳の媼と歌ふ花見かな 林 喜美子 味噌豆の匂ふ戸口や花月夜 吉田 泰子 チンドン屋を追ひかくる子ら花の昼 度山 紀子 大笊の雑魚干し上がり磯桜 吉田 泰子 箔浮かぶ加賀のコーヒー花の冷 青木 和枝 遠嶺晴ひと畝のみの藷植…

花と緑の大津吟行会

4月12日(日) 於:大津生涯学習センター 俳人協会主催「花と緑の大津吟行会」 田島 和生 主宰 講演 「近江八景の今昔」 「雉」田島 和生 主宰 「雉」ホームページ意見交換会 ...写真集

雉30周年記念大会 写真集

「雉」30周年記念大会 3月28日(土)・29日(日) 広島 ホテル・グランヴィアにて開催されました。吟行会の結果や作品は、雉HPにて公開の予定です。先駆けまして、写真をお届けいたします。 30周年をお祝して、たくさんのゲストの先生方もお見えでした。 どうぞ…

4月6日(月)雉十日会句会

於:おやべコミュニティセンター小室 登美子 選 ◎沢水に山葵育くむ小石あり 松田 文子 聖杯のガラスにゆらぐ春の水 福江 ちえり 大蛇討ち神楽の終をひざまづく 福江 ちえり 旅衣解けば窓辺に月おぼろ 本多 静枝 ピエロから風船貰ひ泣き出す子 野澤 多美子 佐…

俳誌「雉」4月号から

主宰俳句 風 花 田島 和生 遥かまで富士の裾廻や春近し 夜の霜ぽつんぽろんとサティの曲 宮さと志さんを悼む 風花のにはかに激し天に舞ふ 靖国神社五句 霜晴を赤き銹垂れ大鳥居 待春の靖国桜脂吹けり 冬の塵一兵卒の丸めがね 憲兵の珠の碑凍つる宮の裏 明日…

3月22日(日)富山高志句会

兼題:「彼岸」青木 和枝 選 ◎鳥帰るトワイライトのラストラン 山岸 昭子 春彼岸桂米朝逝きませり 藤井 薫 入試終へ寝そべつて吹くハーモニカ 小林 れい子 春袷着こなす友や民謡祭 林 喜美子 浚渫のパイプの数多水温む 佐瀬 元子 土着けて蛙のたりと顔上ぐる…

3月8日(日)雉金沢句会

兼題:「土筆」石黒 哲夫 選 ◎土筆摘み束ぬる指に野の匂ひ 作本 美恵子 東山の霞隠れや茶粥食ぶ 宮崎 惠美 大王いかするめとなりて奈茣の春 大上 章子 彫刻のチェンソー響く春の昼 青木 和枝 木の芽風足湯の烟る塗師の町 後藤 桂子 ふるさとは父母の墓のみ初…

俳誌「雉」3月号から

主宰俳句 海鳴り 田島 和生 国宝の甍をしずる雪けむり 福相の盧山寺の僧雪かけり 弥陀仏を背に名園の雪見かな 悴みてかがみ鈴振る弁天社 浮き寝鳥向きかふるとき日を返す 海鳴りや旅の蒲団の胸を圧(お)す 雪解水軒より苔へ継ぎ目なし 十指組む朝餉の祈り余…

3月2日(月)雉十日会句会

於:小矢部市石動コニュニティセンター 1F小室 登美子 選◎無骨なる手に白魚や漁師町 本多 静枝 贈られし句集も供へ雛と笑む 山田 光子 馬の鼻大きく描く子草青む 佐瀬 元子 新雪へ一二の三と寝転がり 潟渕 恵美子 幼子のポッケに折れしつくしん坊 本多 静…

2月22日(日)富山高志句会

兼題:「早春」青木 和枝 選 ◎口だけの残り鮟鱇吊し切り 小林 亮文 早春の枝に小鳥の多きこと 林 喜美子 屋根雪の融ける水音春浅し 生田 章子 砂浜にボール蹴り合う浅き春 佐瀬 元子 春めくや図書館の椅子窓向きに 藤井 薫 早春の運河にふはりレジ袋 度山 紀…

2月8日雉金沢句会

兼題:「梅」☆本日、石黒哲夫先生は、ご都合でお休みでした。太平 栄子 選 ◎ 節分会 笛の音の卯辰山(うたつ)へ抜けて寒明くる 豊田 高子 老医師の大きマスクや目が語る 小林 れい子 梅東風や打ち重なれる恋の絵馬 青木 和枝 神苑に通し矢の音梅開く 吉田 …

俳誌「雉」2月号から

主宰俳句 富 士 湧 水 田島 和生 主宰 渡る日や丸子の宿の蜜柑山 まむしぐさ結実赤く藪隠れ 眼白群れ早瀬へ落葉とめどなき 湧水の輪の広がり来冬山葵 また跳ねて富士湧水の冬の鮠(はや) 枇杷の咲き湧水あまくやはらかき つやつやの茶屋の太梁とろろめし 鶺…

2月2日(月)雉十日会句会

於:小矢部コミュニティセンター 1F小室 登美子 選 ◎球根をもたげて光る霜柱 佐瀬 元子 茜さす田の残雪の汚れなき 福江 ちえり ねんねこの肩へ顔出す稚児かな 松本 よね子 一本(ひともと)の冬咲き桜父母の墓 本多 静枝 積む雪の無きがいぶかし寒土用 野澤…

雉ホームページのお知らせ

俳誌「雉」ホームページが新しくなりました。 内容も一新されましたが、中でも、 「ネット俳句」コーナーが注目されています。「ネット俳句」は、 雉会員・同人以外の方々にご応募いただく句会です。月末〆、3句までご投句いただけます。 選者は、 大前貴之…

俳句写真館〜雪吊(兼六園)〜

雁行橋と雪吊。 亀甲橋ともいいます。六角形の石を組んだ橋は、今では渡ることができませんが、見るだけでも長寿を得られるとか…。 噴水と雪吊。 季語としては、不思議な取り合わせです。 高低差を利用した、動力を使わない噴水です。 虹橋と徽軫(ことじ)灯…

1月25日(日)富山高志句会

兼題:「新年」に関するもの一切青木 和枝 選 ◎大だるま小脇にかかへ初詣 小林 亮文 剣玉を競ふ父子や小正月 小室 登美子 金賞の札の舞ひをり吉書揚 福江 ちえり 初糶や一オクターブ高き声 小林 亮文 混み合うて枝いつぱいの寒雀 山岸 昭子 干支の本幼とめく…

1月11日(日)雉金沢句会

兼題:「左義長」石黒 哲夫 選 ◎渡さるる初湯の嬰の湯気まみれ 作本 美恵子 実朝の海に富士立つ初景色 作本 美恵子 寒椿碩学の墓明るうす 佐瀬 元子 灰被る白山比竎のどんどかな 海野 正男 鰤千本漁師の声の上擦つて 小林 れい子 喰積に迷ひ箸せる子供かな 海…