「雉」北陸地区のブログ

「雉」句会の活動を公開しています

千鳥

you 千鳥鳴く山の頂き雨やんで 細見 綾子

2月5日(月)雉十日会

於:いするぎコニュニティセンター1F一心に足元見つめ凍ての道 野澤 多美子 食前酒切子グラスの淑気かな美術館映る運河や鴨の陣 佐瀬 元子 白鳥の番の浮寝漂へり雪の間にみどり帯なす麦の畑 松本 よね子 フィンランドよりの御慶やハネムーン蒸し牡蠣の湯気…

富山高志句会 表彰式

新年句会恒例 表彰式風景今年の「天」賞は、小林 亮文 さんでした。 おめでとうございます。

2月11日(日)雉金沢句会

於:金沢彦三公民館 2F青木 和枝 選 ◎うす氷風のかたちに罅走る 後藤 かつら 湯豆腐の崩れ会話の弾みをり 辻江 恵智子 雪解風黒鯉ゆつたり向きへり 豊田 高子 剣岳氷柱の間に見えてをり 生田 章子 草萌や赤子の一歩二歩三歩 後藤 かつら 春雪やじわと溶けゆ…

俳誌「雉」2月号から

主宰俳句 浮寝鳥 田島 和生 せつせつと稿埋め勤労感謝の日 にはとりの目玉ちかぢか烏瓜 さるすべり力める瘤に冬赤芽 浮寝鳥ゆれゐて吾もゆれにけり 図らずも八十路祝はれ蕪蒸 長崎 3句 爆心地流れへあまた散紅葉 冬ざれのみなと横丁鱗ちり きらめくや真珠筏…

1月28日(日)富山高志句会

兼題「初笑」青木 和枝 選 ◎流るる雲寒九の水に映りをり 大上 章子 朝明けの猛烈寒波湯栓閉づ 谷 光恵 煌めくや婆の背丈の大氷柱 大上 章子 酔ひ醒めの朝か夕かと初笑 福江 ちえり 年男右や左の杯重ね 小林 亮文 バス時刻褪せて雁木の角柱 吉田 泰子 臥す人…

1月14日 雉金沢句会

「田島和生先生をお招きして」 初句会!主宰俳句 裏返す背へ火の粉や大榾火 田島 和生 山はみな水晶光り雪の晴 百歳の大きな声の初電話 満月を揚げ正月の雑木山 〈特選〉 欄間の龍眼らんらん膝冷ゆる 辻江 恵智子 凪わたる有磯の海の二日かな 福江 真里子 初…

俳誌「雉」新年号から

主宰俳句 有磯海 田島 和生 淡海からぬれて鵜のとぶ夕月夜 番の鵜並んで月下とびにけり 月光のあまねき琵琶湖大鯰 柊の幹の武骨に咲き匂ふ ひひらぎの花より小さき虫集ふ 枯崖を打つて音なく浪退けり 有磯海をちの連山雪来る 峰々に仏の名前冬夕焼 俳句の華…

12月10日(日)雉金沢句会

於:金沢彦三公民館2F青木 和枝 選 ◎小春日の光琳屏風へ牛歩かな 木谷 美奈子 酒匂ふ伏見小路の暮早し 豊田 高子 蓮掘りと一声かはす干拓地 辻江 恵智子 ちり取りの塵を跳び出す冬の虫 福江 ちえり 切り貼りの桜花の障子旧官邸 後藤 桂子 蛇崩れに遅き冬日…

12月4日(月)雉十日会

於:おやべコミュニティセンター 1F福江 ちえり 選 ◎竹林に冬鳥のこゑひびき合ふ 佐瀬 元子 遠くから見ゆるマフラー茜色 志賀 理子 白山茶花旧家の屋根に散り敷けり 山田 光子 包丁を二本研ぎけり年用意 潟淵 恵美子 秋蝶や木の間に翅の見えかくれ 松本 よ…

俳誌「雉」12月号から

主宰俳句 呉の子 田島 和生 ひややかに月下美人の一夜花 綾子句碑木洩れ日へ散る黄葉かな 霧晴れて朝湯に手足泳ぎけり 海かけて夕闇せまる秋思かな 呉4句 水兵の名は墓地に満ち雲の秋 旧軍港月の港となりゐたる 満月や夢うつつなる海の宿 金秋の呉の子が跳ね…

11月28日(日)富山高志句会

於:富山県教育記念館 5F 兼題:「小春」青木 和枝 選 ◎網を結ふ小春の海のまぶしさに 福江 ちえり 美術館葦の茂みに鴨遊ぶ 大上 章子 小春日や楽しくしやべるリサイクル 林 喜美子 漁火めく火電の明り冬の海 山岸 昭子 村人の声の弾みや白鳥来 度山 紀子 …

俳誌「雉」11月号から

主宰俳句 男郎花 田島 和生 ひやひやと湖へ火色の夜明雲 ゆつくりと加賀の熟れ田を雲の影 木の実落つ金沢暗き隠れ道 道尽きて海の崖なす男郎花 蝶々は崖の空より蔦紅葉 埼鼻に貝殻売女雁渡し 秋鯖の生鮨(きずし)に酌める框かな 湖引いて本を繕ふ星月夜 同人…

11月12日(日)雉金沢句会

於:金沢文化ホール田島 和生 主宰選〈特選〉殉教の碑のある谷や返り花 本多 静枝 おでん屋の割箸ゆがみゐたりけり 福江 ちえり 風に乗り湖一巡の蒼鷹 後藤 かつら 大仏の裏側ぬくし冬の蝶 青木 和枝 〈入選〉 小春日や舟裏返し貝を剥ぎ 海野 正男 新米の嵩…

「雉」全国俳句大会in呉

11月5日(日)・6日(月) クレイトンベイホテルに於いて 第15回「雉」全国俳句大会 が開催されました。大会写真を一挙公開いたします。

10月22日(日)富山高志句会

於:富山県教育記念館 5F 兼題:「柿」青木 和枝 選 ◎暮色なか真つ紅な立山秋入日 小林 亮文 赤蜻蛉群るる洗濯日和かな 生田 章子 藁の香の残る小さきにほ二つ 生田 章子 放し飼ひの山羊ゐる村や柿熟るる 山岸 昭子 コンバイン去りて飛び込む大からす 林 …

10月8日(日)雉金沢句会

於:金沢彦三公民館2F青木 和枝 選 ◎紅葉してにぎわひ戻る桜道 小林 亮文 胸をさす妻の一言濁り酒 田崎 宏 金木犀散りて金平糖のごと 大上 章子 白山にかかる茜の鰯雲 海野 正男 摘み菜する手元に遊ぶ秋の蝶 生田 章子 吉田 泰子 選 ◎剣岳尖る稜線秋澄めり…

俳誌「雉」10月号から

主宰俳句 月下美人 田島 和生 月下美人天の真上へ白鳥座 月下美人はなびら震へ濃く匂ふ 大蛾舞ふ月下美人に触れもせず 三方を開け初秋の高山寺 僧正の兎いづこへ走り萩 新涼の金堂裏の草引けり みんみんの千年杉に声絞る 車百合磨き丸太へ数多咲き 同人作品…

9月30日(金)雉十日会

於:おやべコミュニティセンター 1Fミニトマト揺らせばぽとり篭の中 野澤 多美子 露草を引けばずるずる花つづく 泥つけて秋茄子光る下枝かな小流れに影うつしゐる彼岸花 松本 よね子 切通し鉄砲百合のどこまでも 法師蟬夕影迫る千枚田新米の味香り艶三拍子…

9月24日(日)富山高志句会

兼題:月青木 和枝 選 秋祭納屋へ入りたる獅子の舞ひ 福江 ちえり 望の月梅の橋行く女(ひと)の影 本多 静枝 骨董の酒器改むる十三夜 海野 正男 澄む秋や木の匂ひ満つ美術館 生田 章子 鬼の子の口先ひしと葉をまとふ 山岸 昭子 台風前山青々と街静か 小林 …

9月10日(日)雉金沢句会

田島 和生 先生をお招きして、開催いたしました。 於:石川四高記念文学館主宰俳句 ゆつくりと加賀の熟れ田を雲の影 田島 和生 ひやひやと湖へ火色の夜明雲〈特選〉 仰ぎたる滝に人声呑み込まる 豊田 高子 天高し砂浴びの馬腹を見せ 福江 ちえり 豊の秋ほろ…

俳誌「雉」9月号から

主宰俳句 一木の蟬 田島 和生 明くるより一木の蟬声を和し 鳴き切つて蝉の落ちたる木の周り うすうすと反故焚くけむり立葵 花萱草誰待つとなく遠にゆれ 青鷺の鯎(うぐひ)くはへてふはり舞ふ 坪庭を蕺草(どくだみ)占むる京の雨 大屋根の干梅匂ひ湖の月 干…

9月4日(月)雉十日会

於:いするぎコミュニティセンター 1F涼しさや二日留守居の赤ワイン 松本 よね子どうみても平泳ぎなり水馬 金山 多美子時々は手振りを真似て風の盆 佐瀬 元子秋茄子の蔕を揃へて桶に漬け 西野 可代子椎木立梢のきらめく晩夏光 野澤 多美子台風に列車大揺れ…

8月27日(日)富山高志句会

於:富山県教育記念会館 5F青木 和枝 選 ◎セピア色の写真を囲み盆の客 本多 静枝 牡丹鱧加賀の名妓の男舞 海野 正男 初生りのフルーツトマト朝の膳 度山 紀子 切籠(キリコ)見て無事を確かむ墓参り 海野 正男 誰もゐぬ大きな家に昼寝かな 野崎 郁雄 誰み…

8月7日(月)雉十日会

於:小矢部市石動コミュニティセンター1F福江 ちえり 選 ◎遠花火猫の目丸く我を見る 松田 文子 駆け抜ける少女の足へ水鉄砲 潟淵 恵美子 足元に見梅ころころ古戦場 松本 よね子 船虫が走りぬけたり月あかり 久保田 美佳 草取りを終へたる庭にバーベキュー …

8月6日(日)雉金沢句会

於:彦三公民館2F石黒 哲夫 選 ◎サマースクール村のお寺に子らの声 生田 章子 補聴器の手入れ日課の汗の夫 宮崎 惠美 空襲を子らに伝ふる遠花火 度山 紀子 戸隠の宿に鯉こく月涼し 吉田 泰子 亡き人の句集届きぬ夜の秋 海野 正男 会釈して行く人誰ぞ夏帽子…

俳誌「雉」8月号から

主宰俳句 はたた神 田島 和生 一筋の白滝懸かり成田山 ちちははの写真に見られ更衣 珈琲の氷嚙み割る雲の峰 乱れ字の青春日記黴の花 ぬばたまの蝌蚪散りまどふ泥けむり 一つ鳴き万の蛙の大鳴きす 喝采のごとき雷鳴比良高嶺 更けてなほ閃く比良のはたた神 同…

7月23日(日)富山高志句会

於:富山県教育記念会館5F青木 和枝 選 ◎初蟬や満中陰の座にありて 度山 紀子 風鈴の音色やさしき村の駅 小林 れい子 合いの手をあふいと芸妓夏座敷 福江 ちえり 乾杯のジョッキーに火蛾飛び入りぬ 度山 紀子 一畳の水屋短き竹簾 藤井 薫 並べある写経の机…

7月9日(日)雉金沢句会

田島和生先生をお招きして、7月例会が行われました。田島 和生 主宰 選〈特選〉 滝開しぶきに立てる尼僧かな 小林 亮文 梅雨晴やくせ毛の髪のまた跳ねて 山岸 昭子 荒梅雨やカレーの匂ふ石工小屋 吉田 泰子 荒彫の木端散らばる小暑かな 吉田 泰子 〈入選〉 …

俳誌「雉」7月号から

主宰俳句 滝 田島 和生 白山の雫集めし瀑布かな 滝壺を滝割る如くとどろけり とこしへの一瞬を滝落ちゆけり 懸崖の滝見えずして鳴りとよむ 白山の瀬音に混ざり河鹿笛 白山の雲高き日の桐の花 山藤を仰げば岨(そば)の倒れ来る 山藤を手折るをみなの濃く匂ふ …