「雉」北陸地区のブログ

「雉」句会の活動を公開しています

7月3日(月)雉十日会

於:おやべコミュニティセンター 1F海藻の浜に乾ぶる梅雨晴間 佐瀬 元子 齧りあと残る絵本や青田風老鶯の声のしきりに筆軽ろし 野澤 多美子 短夜の笑ひ種なる昭和かな縁側に憩ふ籐椅子句集読む 松本 よね子 空豆に雫の光る荷台かな大太鼓社殿に響き夏祓 金…

6月25日(日)富山高志句会

兼題「梅雨」青木 和枝 選 ◎しわしわの頸の赤さや羽抜鶏 海野 正男 釣終へて草矢遊びの父子かな 小林 亮文 小守宮のぺたぺた走る大玻璃戸 海野 正男 三井寺や女郎蜘蛛張る外厠 海野 正男 城門の礎石縁どり梅雨茸 吉田 泰子 平家谷株(くひぜ)に開く梅雨きのこ…

俳誌「雉」6月号から

主宰俳句 湖匂ふ 田島 和生白木蓮ゆれて夕べの湖匂ふ 初蝶と小道に出会ひ阿(あ)と言えり 垣根よりだれに待つとなく蕗の花 青頸の鴨の分けゆく花筏 人来ては嬰(やや)の頬撫で花筵 高嶺空落花きらきら飛びゆけり 荒神の御輿次々春埃 神輿舁く漢の裸身昼桜 同…

6月11日(日)雉金沢句会

於:金沢彦三公民館 2F石黒 哲夫 選 ◎父の日や父の匂ひの野球帽 田崎 宏 青嵐ロダンの像に鳥の糞 佐瀬 元子 謙信の墓細身なり青時雨 吉田 泰子 藻刈舟遠に気烟れる竹生島 豊田 高子 筍を掘る度に鳴る腰の鈴 志賀 理子 柏餅食ひそびれたる女系かな 海野 正…

雉同人総会〜千葉2017〜

第24回「雉」同人総会 in 東京ベイ幕張吟行地:成田山 田島 和生 主宰選 〈特選〉 青羊歯の重なり深く垢離場かな 古岡恵美子 雲文の迫り出す塔や日の盛 鷹野 早苗 ざる一つ買ひ薫風の成田みち 永田 由子〈入選〉 総門を出るや鰻を焼く匂ひ 久保 方子 涼しさ…

5月30日(火)雉十日会吟行会

於:高岡古城公園 お食事・句会会場:リストランテ古城亭古城亭の個室は、窓前面の新緑。 テーブルには、薔薇とトルコキキョウが活けられていました。 美味しいコース料理のあと、句会をしましたが、 時間がなくて、一人三句の選といたしました。福江 ちえり…

5月28日(日)富山高志句会

於:富山県教育記念会館 5F青木 和枝 選 ◎峰雲や獅子金色の角上ぐる 福江 ちえり 山法師風にまかせて踊りをり 小林 れい子 煎餅をかざして触るる袋角 海野 正男 夏霧を回す風車へ牛鳴けり 吉田 泰子 笑顔して新種の富富富(ふふふ)田植せり 小林 亮文 清…

5月14日(日)雉金沢句会

於:彦三公民館主宰俳句 浮根より椿つやつや蘖ゆる 田島 和生 越前は曇り癖なり田を植うる 上ミの田や蝌蚪散りまどふ泥けむり 聖五月裏も磨きて旅の靴 田島 和生 主宰 選〈特選〉 梳けば飛ぶ馬の抜毛や夏きざす 福江 ちえり 烏賊釣火水平線を縁どれり 海野 正…

おしらせ

明日、5月14日(日)金沢句会 午後1時〜4時 「雉」主宰 田島 和生 先生にご出席いただきます。 田島先生の選を受けるチャンスですから、 是非、たくさんの方にご出席いただきたいと思います。 出句 4句 互選 5句 会費 1,200円です。 どなたでもご出席いた…

俳誌「雉」5月号から

主宰俳句 蕗の花 田島 和生 球根に濡れ土を寄せ入院す 永き日の光ふくらみ点滴す 春雷や胸を輪切にして撮らる 番号で診らるる胸へ初音かな 山笑ふ患者の胸にバーコード 春はあけぼの配膳車匂ひくる 病みぬれば遠よく見ゆる蕗の花 小室登美子さんを悼む 倶利…

5月1日(月)雉十日会

於:小矢部市コミュティセンター花筏わつて進めり遊覧船 佐瀬 元子 春昼や首を背中にフラミンゴ いちはつ初咲きに雨上りけり 野澤 多美子 山笑ふ遠のダム湖はエメラルド花吹雪あびて小走り幼き子 山田 光子 お早うと声かけあいて一年生蒼天に伸びるクレーン…

4月23日(日)富山高志句会

田島 和生 先生を招きして、いつにも増して、 充実した俳句会となりましたことを感謝いたします。 鶯や大敷の浮子うち並ぶ 田島 和生 神輿舁(か)き裸身の踊る花の道 田島 和生 主宰 〈特選〉 壬生狂言炮烙割りの埃立つ 海野 正男 水音の村に広がる朧かな 野…

俳誌「雉」4月号から

主宰俳句 初諸子 田島 和生 凍空を下り来る鳶の面構へ みづうみの微塵のひかり梅早し 虹の根へ浮かびてるるるかいつむり にほどりの鳴いて近江の春立てり 堰越えて泡立ち真白雪解水 小さき口揃へて売らる初諸子 東京・夢の島2句 足下の芥幾層犬ふぐり 福龍…

3月26日(日)富山高志句会

於:富山県教育記念会館 兼題:「初蝶」青木 和枝 選 小室さん逝く ◎逝く人に春の虹立つ小矢部川 山岸 昭子 絶筆となりし句稿や春時雨 佐瀬 元子 初蝶の翅ふるはせてやがて舞ふ 本多 静枝 初七日の友の家に聞く初音かな 吉田 泰子 となみ野の花を待たずに逝…

お知らせ

3月14日 火曜日 闘病中だった 「雉」同人 小室登美子さんが、急性白血病のため天に召されました。 謹んでお悔やみ申し上げます。 ご葬儀は、3月17日 金曜日 午前11時から。 たんぽぽ いなば葬祭センター(小矢部市赤倉)です。皆様、どうぞ、お祈りくださ…

3月6日(月)雉十日会

於:おやべコミュニティセンター 1F春雪や黒猫の艶いやませり 小室 登美子 霊水の迸る音寒日和 棒状の涅槃団子の蒸し上る渓深き湯宿にすする鮟鱇汁 野澤 多美子 ねばねばと千枚漬けや箸を逃げゆつくりと顔確かめて雛飾る 志賀 理子 仁王立ち話す可からず恵…

俳誌「雉」3月号から

主宰俳句 大 聖 堂 田島 和生 貝殻の汀鳴りゐて去年今年 雪原は青空沁むる加賀の国 岸壁の我を一瞥冬鷗 海境(うなさか)を来し寒涛の潮けむり 広島 世界平和記念聖堂 大聖堂鉄扉の凍つる朝の弥撒 大聖堂末席に坐す寒さかな 大聖堂しはぶき一つ響きけり 詩人 …

2月26日(日)富山高志句会

於:富山県教育記念会館 5F 兼題:「春寒」 青木 和枝 選 ◎アールグレイ少し濃い目に寒き春 本多 静枝 春寒しほつれし縄の枝に鳴り 福江 ちえり 草青む土竜の道の右左 生田 章子 下船して磴百段や遍路杖 海野 正男 春めくや石工の流す水の音 吉田 泰子 冬…

蛍烏賊吟行会のお知らせ

本日、滑川観光協会より発表がありました。 今年の「ほたるいか海上観光」は、諸事情により中止と決定いたしました。 よって、大変、残念ではありますが、 「雉」句会 蛍烏賊吟行会も、中止となります。 上記、ご了承いただきますよう、宜しくお願い申し上げ…

2月12日(日)雉金沢句会

於:金沢彦三公民館2F石黒 哲夫 選 ◎滝しぶき気合飛び交ふ寒修行 生田 章子 婚近し母そはそはと梅日和 中山 ち江 寝釈迦とも見ゆる山並春立てり 吉田 泰子 病床に風花眺め時過ごす 小林 れい子 葉牡丹や阿修羅のごとく手を広げ 木谷 美奈子 リハビリの貧乏…

俳誌「雉」2月号から

主宰俳句 実千両 田島 和生 日は高く寒木瓜の花うひうひし 曲がるたび山茶花の赤神楽坂 身籠の腹をなでをる聖夜かな あり余る幸さながらの実千両 万両の揺るる木曽塚芭蕉塚 実万両芭蕉の墓をそばへかな 目薬のけさの一滴比良の雪 林徹先生 先生の夢に覚めた…

2月6日(月)雉十日会

雪起しひと日やまずに七七忌 小室 登美子 瓶の底目となる酒屋雪だるま 花枇杷の中より小虫這い出せり寒明の夕べ剣岳(つるぎ)の茜色 佐瀬 元子 立春や遠嶺の上に昼の月植込みの裾に日溜り春立つ日 本多 静枝 猫のぞく鯉の水槽うす氷初句会隣り座敷も句会かな …

1月22日(日)富山高志句会

兼題:「新年」に関するもの 青木 和枝 選 ◎二日はや檄の飛び交ふグラウンド 小林 れい子 古九谷の五彩の小鉢鰤なます 本多 静枝 寒行の尼の足どりゆるぎなし 吉田 泰子 凍鶴のかたまつてゐて相寄らず 海野 正男 寒雀つぶてのごとく風に飛び 福江 ちえり 成…

2017年1月15日(日)雉金沢句会

「雉」田島 和生 主宰をお招きして主宰俳句 虹の根へ浮かみるるるとかいつむり 田島 和生 雪原へ青空ひらき加賀の国田島 和生 主宰 選 〈特選〉 きらきらと遠嶺や加賀の冬闌くる 本多 静枝 日輪を覆ふ出初の水煙 辻江 恵智子 うぶすなの太鼓の響きどんど焼 …

1月6日(金)雉十日会

初句会です。 於:総合宴会場「ばんば」小室 登美子 選 ◎年末の手相占ひ列長し 潟渕 恵美子 トンネルを抜けて霰に眠気さめ 潟渕 恵美子 ためらうて三年日記贖へり 野澤 多美子 束の間の木漏れ日に来る冬の鳥 松本 よね子 湯豆腐や二人の箸の交叉して 松本 よ…

俳誌「雉」新年号から〜おめでとう2017〜

主宰俳句 落 葉 風 田島 和生 銀杏散る白鷺城は白に凝り まなかひの天守白々おでん酒 町空を神輿出でし銀杏舞ふ 小春日や鯉の胸鰭はたはたと 麦の芽の揃つて加賀は青丹色 本買つて地下より出づる落葉風 晩学の髪よりこぼれ草虱 赤や黄や黒む落葉や爆心地 紅…

田島先生、お誕生日おめでとうございます!

今日、12月29日は、 「雉」主宰 田島 和生 先生のお誕生日です。 北陸地区一同、心よりお祝いを申し上げます。 歳末の大変な時に生まれたものだと、両親に同情しますね。(田島先生)ご健康が守られますように。 益々のご活躍を心よりお祈り申し上げます。

俳誌「雉」12月号から

主宰俳句 初鴨 田島 和生 初鴨はつばさの透きて高嶺空 声上げて初鴨初の夜なりけり 初鴨へ浮標の赤き灯が飛べり 若鳶のいよいよ高し次郎柿 新宿 駅柵にゴッホ自画像猫じやらし 鎌倉海岸 揚舟の旗はみな赤秋の風 亡きひとへ剪りしと紫苑一抱へ 綾子忌の晴れて…

12月17日(日)富山高志句会

兼題:「枯」青木 和枝 選 ◎肥料袋使ひ牡丹の雪囲 小室 登美子 覚めやすき風邪の眠りや夜の雪 福江 ちえり 池の面の風紋のまま凍りけり 小林 亮文 白鳥の来たりて池の主代はる 小林 亮文 草枯れし浜に大波寄せしあと 佐瀬 元子 図書館の高窓たたく初霰 本多 …

12月11日(日)雉金沢句会

於:金沢彦三公民館 2F 石黒 哲夫 選 ◎冬紅葉虫喰ひ穴に空の青 佐瀬 元子 縞栗鼠をはやす子の声牧小春 吉田 泰子 窯元の一子相伝冬灯 辻江 恵智子 霜柱ガラス細工のごときかな 小林 れい子 聖夜劇母に抱かれし天使かな 福江 ちえり 二霜の葛のすがれや古墳…