「雉」北陸地区のブログ

「雉」句会の活動を公開しています

2016-01-01から1年間の記事一覧

8月1日(月)雉十日会

於:おやべコミュニティセンター1F小室 登美子 選 ◎礼拝の木椅子に眠る跣の子 福江 ちえり 石仏を拝(おろが)む媼夏薊 本多 静枝 もぎ取りしトマトの火照り手に包む 山田 光子 一雨の湿りを受けて胡麻を播く 西野 可代子 声揃へ一気に回す荒神輿 潟渕 恵美…

俳句写真館〜田島家のお花2016〜朝顔・百日草・百日紅

大輪の朝顔が咲きました。 庭に咲いた百日草。 ヒョウモンチョウ(豹紋蝶)がおいしそうに蜜を吸う。 晩夏と告げる百日紅。 今年は枝打ちをしなかったので、のびのびと咲き誇り、枝を揺すって幸せそう。 (コメント:田島和生 主宰)「百日草に止まった蝶を…

7月24日(日)富山高志句会

兼題:「虫干し」 青木 和枝 選 ◎入り船の波に海月のひるがへる 福江 ちえり だんまりの一人ありけり遠郭公 本多 静枝 抽き出しを出窓に並べ土用干 林 喜美子 野仏に麦わら帽子浜の道 小林 れい子 暑き日や檻に手をかけ眠る猿 佐瀬 元子 初生りの西瓜の温み…

俳誌「雉」7月号から

主宰俳句 朴の花 田島 和生 まつさらの花あげて朴ゆるぎなし 鳶の眼の底ひ深紅の牡丹ゆれ 初ひばり散居村良き水照らす クローバの風深く吸ふ喇叭吹 夏近き難波宮址を鼓笛隊 枕辺は雑書ばかりや夏灯 へこ帯の如くほどかれ笹粽 青梅へ御籤ちかぢか結はれけり …

7月10日(日)雉金沢句会

於:金沢彦三公民館2F〈主宰俳句〉 遠嶺までゆれゐて加賀の青田波 田島 和生 雲高く白山はいま青嶺なる 竹垣を土蜂舐めをる旱梅雨田島 和生 先生 選 〈特選〉 森青蛙卵はぬくき餅のごと 青木 和枝 糠漬けのふぐを削ぎたる土用入り 石黒 哲夫 子雀の入れ替…

7月4日(月)雉十日会

於:おやべコニュニティセンター 1F 投句:5句まで 当季雑詠病み上り初成り胡瓜丸齧り 小室 登美子 倶利伽羅や奈落の谷の木々茂る 退院の道まつすぐや麦の秋亡き夫の忌日近づき槿咲く 金山 多美子 夏五輪再び巡りクラス会牧牛の背に烏来る雲の峰 潟渕 恵美…

6月26日(日)富山高志句会

於:富山教育記念会館 兼題:「梅雨」に関するもの青木 和枝 選◎竹マット踏みて涼しさ足裏より 大上 章子 緑陰に出えを待つ射手の束ね髪 吉田 泰子 検診の赤子すやすや夏帽子 小室 登美子 さらさらと夜会服来ぬ夏館 福江 ちえり バーコード腕に嵌められ薄暑…

俳句写真館〜田島家のお花2016〜紫陽花

田島先生より写真をお送りいただきました。 今回は、紫陽花です。紫陽花の写真です。全国各地で紫陽花がいま、見ごろですね。 我が家でも、2本の紫陽花が盛りです。 今年はなぜか大きな花で、梅雨に濡れ、重そうに 垂れています。 梅雨時には紫陽花がふさわ…

俳誌「雉」6月号から

主宰俳句 真白き胸 田島 和生 初燕真白き胸の水に触れ 初諸子円ら目をもて跳ねゐたる 御社の雅楽流るる浅蜊掻き 蒲公英の高畝をゆく下校の子 雌鶏は産み箱に入り春の昼 荒鋤の田水浴ぶるや春鴉 杉の秀の空を落花の飛びゆけり 立ちしまま乳吸ふ子馬山ざくら …

6月12日雉金沢句会

於:彦三公民館石黒 哲夫 選 ◎大夏野貌を舐め合ふ親仔牛 豊田 高子 感謝てふ白き薔薇なり寺カフェー 宮崎 惠美 くちなはのばさりと落ちし修験道 後藤 桂子 振りしだく百余の鈴や傘踊り 福江 ちえり 子に見せし蛍のにほふ掌 生田 章子 あめんぼうに浮き沈みな…

第23回同人総会 吟行会 

5月29日(日)・30日(月) ホテルニューオータニ鳥取 吟行会・懇親会の模様をお楽しみください。

俳句写真館〜田島家のお花2016〜月下美人

庭に放置状態にしていた鉢の月下美人に2週間位前、つぼみのようなものが出ていたので、水をやりながら見守っていたら、どんどん膨らみました。 「今夜は咲くんでは」と雨が降りそうな夕方、書斎に入れたら、夜9時頃から少しずつ咲き始め、夜中に全開。 月下…

5月23日(月)雉十日会 吟行句会

「卯辰山菖蒲園・金沢町屋そば打ち見学」 ※菖蒲園の花はまだでしたので、急遽、兼六園に変更しました 〈ゲスト作品〉 薔薇一輪瓶に挿しゐて君思ふ 福田 吉栄(蕎麦打ち名人 本業:建具屋) 明星の大気は澄みし宇宙かな 馬龍 (つゆ、天ぷら担当 本業:ラーメ…

5月22日(日)富山高志句会

兼題:「緑雨」青木 和枝 選 ◎山藤の羽衣のごと懸かりけり 吉田 泰子 紫陽花やどこへも行かぬ母とゐて 野崎 郁雄 日中飛ぶヘリコプターや大青嶺 小林 れい子 地下鉄を出でビル街の緑雨かな 大上 章子 用水の音軽やかや田植済む 生田 章子 三代の墓を濡らせる…

俳誌「雉」5月号から

主宰俳句 男 比 良 田島 和生 鳰鳴いて雪の別れの男比良 鳥雲に比良のてつぺん雪少し 影さして春の鵜の群れ二重橋 うららかや小鰭(こはだ)つまみて浅酌す 鉛筆を削り揃へて日の永し 仏顔へ土筆の胞子放つかな 俯いて湖心へ流れ落椿 見えぬとも水はむらさき…

5月8日(日)雉金沢句会

田島主宰 来沢 一日這ひ泥に8の字田螺の子 田島 和生 楠若葉こがね光りに加賀の里 へこ帯のやうにほどきて笹ちまき 崖下へ皮脱ぎ払ひ雄竹かな田島 和生 主宰 選 〈特選〉余寒なほ一匙づつの朝餉かな 青木 和枝 おぼろ夜の呂律怪しき猫のゆく 石黒 哲夫 峡谷…

5月2日(月)雉十日会

於:おやべコミュニティセンター 1F温泉の土産の目刺提げてくる 小室 登美子 潮溜り若芽のくずのひらひらと 蕨とりふと羚羊と目の会える野仏を遠くに拝み春惜しむ 佐瀬 元子 老鶯や神通峡の水碧し 大木の天辺占めて藤の花雨催じやがいもの花出そろひぬ 本…

俳句写真館〜田島家のお花2016〜

晩春に入り、うちの庭に2種類の牡丹と海老根(らん)が咲きました。 真っ赤な色の牡丹は今年初めて咲き、まるで明るく、はつらつした少女みたいです。 もう一つは薄桃色の品のいい花で、少し愁いを含んだような魅力的な乙女みたいです。 こちらは、20年以…

4月25日(日)富山高志句会

兼題:「青蔦」 吉田 泰子 選 ◎稚児舞の男の子のあくび花は葉に 佐瀬 元子 励ましの友の筆跡花の雲 小室 登美子 ただびろき生家の屋敷杉の花 藤井 薫 梨の花納屋も屋敷もつつみをり 小林 れい子 新調の獅子高く舞ひ村祭 小林 れい子 足場組む法被の男蔦若葉 …

俳句写真館〜田島先生より〜桜

先日、お天気のいい日、比叡山のふもとを歩き、棚田のてっぺんに咲く一本の遅桜に会って来ました。桜は水を張り始めた田んぼに影を映し、山に鶯が鳴き、遠くに琵琶湖が小さく見え、まるで桃源郷のような風景でした。 (田島主宰) たくましくて、荒々しい桜…

4月10日(日)雉金沢句会

於:彦三公民館 2F石黒 哲夫 選 ◎桜舞ふ並木を夫と足馴らし 小林 れい子 水音に馬酔木の揺るる夕顔亭 後藤 桂子 初蝶の庭へひかりをもたらせり 太平 栄子 蛮カラの健児の像へ春日照 後藤 桂子 時国家門前くらき薊かな 海野 正男 黄水仙花それぞれに揺れて…

俳句写真館〜田島先生より〜

凄く咲いていた椿です。だけど、ヘンな姿でした。 この前、散歩中に出会った白木蓮です。高嶺をバックに二本の木がのびのびと大空に咲いていました。 (コメント 田島主宰)椿は、ミッキーマウスのような形ですね…(^^) 先生、有難うございました。 また、お…

俳誌「雉」4月号から

主宰俳句 シリウス 田島 和生 冴え返る青きシリウス目の高さ 寒禽の糞(まり)に真珠のやうなもの 囀やふつくら飯に割り卵 てんとむし睦む細かき脚遣ひ 暮れぎわは暮れぎわのこゑ春雀 番ひ鴨間合保ちて帰りゆく 茶畠へ建国の日の放ち鶏 雄鶏のまはり雌鶏山笑…

4月4日(月)雉十日会

於:おやべコニュニティセンター 1F春暁や奇妙なこゑの鳥の鳴く 小室 登美子 干潮の穴を狙うて浅利掘る 励ましの女医のことばやチューリップゆつくりと向き変ふる船暮遅し 佐瀬 元子 泣き声も聞こえてきたり花の昼 満開の桜枝ごと揺れてをり日の差して出窓…

3月27日(日)富山高志句会

兼題:「青き踏む」青木 和枝 選 ◎潮干狩足裏くすぐり潮引けり 小室 登美子 犬連れの人のあまたや青き踏む 小林 亮文 途切れたる会話につくし一つ摘む 野崎 郁雄 青き踏みのぞけば無人水車小屋 林 喜美子 白れんの蕾すべてが天を突く 度山 紀子 暖かや閘門閉…

俳誌「雉」3月号から

主宰俳句 萩の筆 田島 和生 萩の筆自在にはねて筆始 冬鷗並んで白きふくら胸 にほどりのうつらうつらと春隣 原爆に果てしこの町落葉掻き あかあかと被爆地を掘る寒さかな 京都動物園 三句 象の脚おのが影踏む春近し ライオンの地声欝々枯木立 抱き合って猿は…

3月13日(日)雉金沢句会〜田島先生をお招きして〜

「雉」主宰 田島 和生 先生をお招きしました。 諸子舟比良のてつぺん雪少し 田島 和生田島 和生 主宰 選 〈特選〉 縄文のたつきの炉跡地虫出づ 吉田 泰子 源泉の香る卵や木の芽時 田崎 宏 白梅やいまだあらあら谷戸の星 石黒 哲夫 草噛みしままの雪塊流れゆ…

3月7日(月)雉十日会

於:おやべコミュニティセンター 1F投句5句 互選5句(特選含む)福江 ちえり 選 ◎春浅き空へ出船の汽笛かな 野澤 多美子 卒業の子等はめいめい人混みへ 潟渕 恵美子 淡雪のかかる卒塔婆チョコ供へ 松本 よね子 小流れの淀みに浮ぶ落椿 本多 静枝 葉隠れ…

俳句写真館〜田島先生より〜

東京の常宿の㏍Rホテルから見た風景です。 皇居の森が目の下に広がり、眺めもいいですね〜 (田島 和生 先生より)今日は、北陸は雪。 東京は、快晴だったとのことです。 気持ちのいい朝を迎え、吟行では、実りが多かったことでしょう。 田島先生、ありがと…

2月28日(日)富山高志句会

兼題:「凍返る」青木 和枝 選 ◎郵便受開けては閉めて冴返る 福江 ちえり 雪折れの桜挿しある米屋かな 大上 章子 人工の関節なじみ青き踏む 小林 れい子 蔵三つ並ぶ屋敷や蕗の薹 藤井 薫 冴え返る庭賑にぎし犬の跡 谷 光恵 桜散るごとくに春の雪舞へり 大上 …